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2024.09.20

ロータスの未来を体現する3シータースポーツ電動コンセプト「セオリー1」

ロータスは、2024年9月17日、インテリジェント・パフォーマンス・カーの未来を体現する初のコンセプトカー「Theory 1(セオリーワン)」を発表した。

さらにロータスは、「セオリー1」公開に併せて、新しいデザイン・マニフェスト「ロータス セオリー」を発表。このデザイン・マニフェストは、デジタル、ナチュラル、そしてロータスのDNAであるアナログを通じて、将来のすべてのロータスの基礎となるものである。

•デジタル:没入感、インテリジェント、直感的な体験
•ナチュラル:エモーショナルで、つながりのある、人間中心のデザインに命を吹き込む
•アナログ:ロータスのパフォーマンス・エンジニアリングを継続的に進化

これらのコア・デザイン・コンポーネントを、ロータスの最新デザイン・イノベーションと最先端テクノロジーとシームレスに融合させることで、ロータスは、クルマのフィーリングとパフォーマンスをシンプルにし、かつ向上させることができる。セオリー1は、ドライバーの周囲に調和してフィットし、ドライバーのニーズに応じて適応することで、究極のドライバーエクスペリエンスを提供する。

このTheory 1は、ロータスのVision80でのコミットメント、すなわちグローバル・パフォーマンス・テクノロジー・ブランドへの変革を再確認するもの。今回発表されたイノベーションは、今後数年のうちにロータスの未来のクルマに搭載される予定となっている。これについて、ロータス・グループ デザイン担当副社長のベン・ペイン氏は、以下のように語っている。

「セオリー1では、ロータス76年の歴史の中で成し遂げてきたことのすべてをベースに、パフォーマンス・ビークルへの限界を目指しました。未来のクルマは、デジタルとアナログの両機能が調和でき、それぞれが妥協する必要がないことを示したかったのです。そうすることで、私たちは、生きた感情、機能性、そしてコネクションの新たなベンチマークを設定することができ、ドライバーに最高の没入型ドライビング体験をもたらすことができるのです」

F1マシンからインスパイアされたエクステリア

3人乗りのスポーツカーで、ドライビング・ポジションが中央にあるセオリー1は、ロータスのエンジニアリングの専門知識を発展させ、卓越したパフォーマンスを発揮する電気自動車を提供し、可能な限り楽しく、魅力的な体験を通してドライバーの自信を引き出す。これには、冷却、アクティブ・リアスポイラー、パッシブ・リアアンダーボディを含む、高度なアクティブおよびパッシブ・エアロダイナミクス技術が含まれる。これらすべてが、低重心化とともに安定性を高め、そして車両の軽量化を実現している。

セオリー1は、高度なエアロシステムと冷却システムをシームレスに統合し、それらが調和して効率を高めるように設計されている。ノーズコーンにはディフューザーと空気抵抗を低減するエアディフレクターが装備され、エアカーテンが後流を最小限に抑える。これはロータスF1の伝統にインスパイアされたもの。

また造形的なアンダーフロアは、空気抵抗の少ないNACAダクトを通して空気を冷却システムに導き、吹き出し口はセパレーションを抑えるとともに、より強力な力を得ることができる。加えて車両のサイドポッドは、乱流を気流から隔離し、後方へと流れるよう綿密に設計されている。

さらに、革命的なロータス 49 F1カーにヒントを得たセオリー1は、モーターとバッテリー アセンブリを使用してサスペンションから直接力を受けるように設計されており、サブフレームを必要しないため、重量の軽減にも役立っている。そしてリヤウイングは、モーターとサスペンションアッセンブリーに直接取り付けられているため、ダウンフォースはサスペンションマウントからタイヤまでダイレクトに作用する。リア・サスペンション・システムもプル・ロッド・デザインを採用し、よりコンパクトなパッケージと低重心を実現している。

ロータスウェアによる究極の没入感と直感的なドライバーシステム

ロータスが独自に開発したロータスウェア(LOTUSWEAR)は、クルマに乗るすべての乗員にパーソナライズされた体験を提供する没入型ドライバーシステムであり、生きた感情やピュアな興奮を呼び起こし、路面とのさらなるコミュニケーションを配慮し設計されている。

このシステムは、ソフトで軽量なロボットテキスタイル素材を採用しているため、クルマがドライバーや同乗者とシームレスにコミュニケーションし、より直感的で快適な車内体験を提供することを可能にする。これは、座席とステアリング・ホイールに装備された 膨張式ポッドがリアルタイムで反応することで、より多くのサポートやグリップを提供したり、パーソナライズされた触覚フィードバックによって注意を促したりする。

それは、例えばホイールの左右からパルスを発し、曲がるタイミングを発信。また「レンジ」、「ツアー」、「スポーツ」、「インディビジュアル」、「トラック」の5つのドライブモードを装備。より快適なドライビングを提供し、ドライバー・エクスペリエンスとダイナミックな能力を高めるだけでなく、常に状況に適応することができるため、どのような環境においても 効率、パフォーマンス、快適性が最適化される。このコンポーネントは、テキスタイルをベースとした日常使いのウェアラブル・ロボティクスを専門とする新興企業、MotorSkins社との共同開発によるもの。セオリー1に採用されるこの技術は、自動車産業初となる。

さらに、ロータスウェアは、世界的な3Dプリント技術企業であるCarbon社の3Dプリント格子構造ヘッドレストを採用し、軽量化、材料効率の向上、エアロダイナミクスの最適化を図りながら、すべての乗員に最高の快適性を提供。また、すべての乗員が本当に没入できる比類のないオーディオ体験を楽しめるよう、ヘッドレストの一部はKEFとの共同設計によるバイノーラル・オーディオ・システムを採用。これは、運転席の後ろに設置されたサブウーファー・スピーカーによりさらに強化され、乗員一人ひとりにオーダーメイドのサウンドスケープを搭載している。そしてバイノーラル・オーディオ・テクノロジーにより、耳に届く音を完璧に分離し、まるでレコーディング・スタジオの真ん中に座っているかのような、臨場感あふれるオーディオ体験を提供する。

また独自のドライビング・システムの一部であるロータスウェア・テクノロジー・ラインは、車内外を走る機能的なテクノロジー・バンドで、コミュニケーション・デバイスとして機能する。統合されたOLED技術により、ドライバーや乗員だけでなく、歩行者などに対しても、車両の状態に関する複数の機能を表示。

さらにロータスの360度自動運転ハードウェア。完全に組み込まれたL4ハードウェア機能は、4つの配置可能なLiDAR、6HDカメラ、長距離・短距離ミリレーダーと超音波レーダーの組み合わせで構成され、360度の知覚範囲をカバー。これにより、低照度や悪天候でも、車の周囲半径200mまでの障害物を全方位にスキャンし、安全を確保する。この高度なカー・コンピューティングはNvidia社製で、最適なドライビング・ダイナミクスを実現するため、高度なデジタル化とリアルタイムでの適応パラメータによって車両の性能を向上させる。

マテリアルの使用を10種類までに削減

現在のクルマは、平均100種類の素材によって製造されているが、より持続可能な未来と循環型経済への具体的なアクションとして、ロータスは可能な限り少ないマテリアルでのクルマの製造をゼロからスタートした。その結果、「チャレンジ・オブ・10」が創設され、自動車業界を前進させるというロータスの野望が、将来の素材革新に向けた同社のゴールを示すこととなった。

セオリー1は、性能、耐久性、軽量性、リサイクル性、リサイクル可能性を備えた10種類のA-サーフェイスマテリアルのみで設計されている。これは、セルロースベースのグラスファイバー、リサイクルチョップドカーボンファイバー、チタン、リサイクルグレージング、リサイクルポリエステル、リサイクルゴム、エラストマーポリウレタン、透明ポリカーボネート、熱可塑性ポリウレタン、リサイクルアルミニウムという素材となる。

チャレンジ・オブ・10は、ロータスの純粋なミニマリズムへのコミットメントを示すもので、同社の伝統的なクルマが持つシンプルな構造と軽量化の原則に立ち返ったもの。この哲学は、MotorSkins社とのコラボレーションによる柔らかいロボットファブリックを使用したロータスウェアドライバーシステムや、Carbon社とのコラボレーションによる3Dプリント格子構造のヘッドレストにも反映されている。

さらにロータスは、世界的な電子機器メーカーである京セラを起用し、安全かつパワフルで先進的なライティングシステムを実現するとともに、コンポーネントのサイズと重量を大幅に削減した。これには、直径1ミリ以下の「次世代」レーザーワイヤーDRL機能と、7×35ミリのレンズを通して照射されるメインおよびディップビーム機能が含まれている。これらの原則をロータスのデザインDNAのベースとし、ロータスが得意としたF1の原則に沿ってクルマの性能を高めていく。またクルマに搭載されるデザインやテクノロジーもシンプルにし、誰にでも使いやすくすることで、パフォーマンスカーをより身近なものにしていく。

関連情報:https://www.lotuscars.com/ja-JP/theory1

構成/土屋嘉久

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