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2025.11.26

ロールス・ロイスから8ビットゲームの世界にインスピレーションを得た「ブラック・バッジ・ゴースト・ゲーマー」が登場

ロールス・ロイスは、ビンテージ・ビデオゲームの8ビット世界にインスピレーションを得たビスポーク・モデル「Black Badge Ghost Gamer(ブラック・バッジ・ゴースト・ゲーマー)」を発表した。初期のアーケード・カルチャーに深い情熱を持つある顧客のために製作されたこのノスタルジックな1台には、ゲーム黎明期を象徴するモチーフが、精緻なクラフツマンシップによって随所に織り込まれている。エクステリアのコーチラインには手描きの「チーキー・エイリアン」モチーフ、シートには「Player 1」の刺繍、「ピクセル・ブラスター」スターライト・ヘッドライナー、独自の「レーザー・ベース」イルミネーテッド・フェイシア、そしてジョイスティック時代を想起させる隠れイースターエッグなど、多彩なディテールがまるでコーディングされたかのように組み込まれている。それらのディテールを発見することで、この1台そのものが精緻に作り込まれたゲームの世界を映し出す。

ブラック・バッジ・ゴースト・ゲーマーは、アーケードゲーム・カルチャーに着想を得た、ロールス・ロイス初のビスポーク・モデル。初期のビデオゲームやビンテージ・ゲームコンソール、初期のメディアフォーマットによって形づくられたこの領域は、現代のコレクターズ市場において急速に存在感を高めている。ロールス・ロイスの顧客のなかにも、この成長市場に積極的に関わる人が複数おり、その関心は価値の上昇だけでなく、懐かしい個人的なつながりや、1970年代後半から80年代の貴重なカルチャーを保存したいという願いと情熱に支えられている。

こうした思いから、ブラック・バッジ・ゴースト・ゲーマーは誕生した。このモデルは、ビンテージ・ビデオゲームの8ビットの世界観を、驚くほどの没入感をもたらすビスポークの特徴で再構築している。ロールス・ロイスのデザイナーたちは、素材感のある大胆なものから隠れたディテールに至るまで、細部を巧みに配置し、それらを見つけ出す楽しみがひとつの没入型ゲームとして楽しめるよう設計した。

ブラック・バッジ・ゴースト・ゲーマーは、サラマンカ・ブルーのメイン・ボディと、ディープシマ―のクリスタル・オーバー・ダイヤモンド・ブラックのアッパーボディによる鮮やかなツートーンで仕上げられている。このカラーリングは、クラシックなアーケードゲーム機のメタリックな質感とネオンの輝きの美学を反映している。

ロールス・ロイスのデザイナーたちは、顧客と密接に連携し、この特別なコミッションを象徴するユニークなモチーフをつくり出した。「チーキー・エイリアン」の愛称で呼ばれるこのモチーフは、手描きのグリーンのコーチラインと、隣にはピンクの8ビット爆発デザイン、反対側にはイエローとブルーで描かれている。89個の独立したピクセル(それぞれわずか3mm×3mm)で構成されたこの「チーキー・エイリアン」は、初期のビデオゲームに見られるビットマップ・グラフィックを想起させる。このレトロ・フューチャーリスティックなテーマは、イルミネーテッド・パンテオン・グリルにも引き継がれている。エクステリアを完成させるのは、ブラックのブレーキ・キャリパーと、22インチの7スポーク鍛造ブラック・バッジ・ホイール。

ブラックとキャスデン・タンで仕上げられたブラック・バッジ・ゴースト・ゲーマーのインテリア・スイートは、デジタル黎明期への豊かで触感的なオマージュであり、そしてまさにゲームが始まる場所でもある。細部に至るまで探求心をくすぐるデザインと仕上げには、1970年代後半のビデオゲーム・アーケードの論理とビジュアル言語を反映している。シートには刺繍で施され、フロントには「Player 1」と「Player 2」、リアには「Player 3」と「Player 4」の文字が8ビット・スタイルのフォントで描かれている。刺繍の色は、ビンテージのアーケードゲームのモニターに映し出される、電気的に点滅する色合いから着想を得ている。対照的に、各ヘッドレストにはブロックカラーの「チーキー・エイリアン」が刺繍で施されている。コーチラインのモチーフと同様に、このアートワークもそれぞれ89個の個別のピクセルから構成されており、豊かな触感のあるグラフィックを生み出している。

そして、リアシートの間のエリア、ウォーターフォールもブラック・バッジのテクニカル・ファイバーで仕上げられている。ここには初期のゲームアイコンへのもうひとつのオマージュとして、ステンレス製の「空飛ぶ円盤」2機が、手描きの月面シーンと星空を背景に浮かんでいる。このデザインは、初期のアーケードゲーム筐体のアートワークから着想を得たもの。この印象的な戦闘シーンは、2週間以上にわたる集中的な開発を経て生み出された。当時の色調を忠実に再現するために何度も塗装の試作が重ねられ、最終的なアートワークはブラックとマンダリンの塗料を組み合わせて構築されており、ブラックの背景にマンダリンのハイライトを重ね、さらに両色を混ぜ合わせた中間色を加えることで、モチーフに生命が吹き込まれた。デザインは伝統的な筆使い、質感と奥行きを生み出す特殊なスポンジ技法、エアブラシによる繊細なぼかしを駆使して、すべて手作業で施された。

さらに天体の神秘を添えるため、全てのテクニカル・ファイバー面には微細なシルバーの輝きがラッカー塗装に加えられている。また、これらの表面のいくつかには「イースターエッグ」が隠されており、リアのピクニックテーブル上面には金属製の「チーキー・エイリアン」が埋め込まれている。加えて8ビットモチーフは、フロントのブラック・クローム仕上げの「アイボール」エアベントの隠れた側面にも刻まれている。

このコミッションのために、ロールス・ロイスの象徴的なイルミネーションが再解釈され、その1つひとつが初期ゲームの視覚的要素へのオマージュとなっている。ゴーストで初めて導入されたイルミネーテッド・フェイシアは、初期の多くのゲームに見られた「レーザー・ベース」の背景を彷彿とさせるように巧みに再設計されている。85個の個別の星で構成されたガンシップが描かれ、星座自体も調整されることで、宇宙船が星空の中を勢いよく進んでいるかのように見えるデザインとなっている。そしてブラック・バッジ・ゴースト・ゲーマーは、「ピクセル・ブラスター」スターライト・ヘッドライナーを備え、ビットマップ化された80隻のバトルクルーザーがキャノピー全体に広がり、それぞれが手作業で配置された光ファイバー・ライトによって形づくられている。ロールス・ロイスを象徴するシューティング・スターは、レーザー発射をシミュレートするように再プログラムされ、船から天井に向かって光のビームが脈動し、夜空にノスタルジックなドラマを演出している。

このコミッションは、ドアを開けたときに見えるビスポークのイルミネーテッド・トレッドプレートで完成する。「PRESS START」、「LOADING…」、「LEVEL UP」、「INSERT COIN」といったクラシックなアーケードゲームのプロンプトが、シートの刺繍と同じ8ビット風のグラフィック文字で彫り込まれている。

テック起業家に納められたこの特別なコミッションは、ブラック・バッジが新世代のコレクターたちの情熱、嗜好、文化的コードにどのように応え、異なる遊び方に挑戦する彼らの姿勢を体現していることを示している。

ロールス・ロイス・モーター・カーズ ビスポーク・デザイナー ジョシュア・マッキャンドレス氏は、以下のように述べている。

「ロールス・ロイスのビスポーク・デザインに携わることは、他に類を見ないほど多様で大胆なアイデアの具現化を求められる、まさに他にはない特権と言えるでしょう。今回のオーダーは、その中でもひときわ刺激的でした。約1か月にわたり、私たちは70年代後半から80年代初頭のゲームを特徴づけた8ビットの美学に没頭しました。ゲームそのものからアーケードホールのアーカイブ画像、オリジナルのプロモーションやアートワークに至るまで、当時の世界観を幅広く研究したのです。この豊かな素材が持つ独特の色彩やムード、雰囲気を捉えるだけでなく、お客様が車そのものを没入体験と感じられるようにしたかったのです。アーケードマシーンの『スタート』ボタンを初めて押した時に味わったあの高揚感を、車に乗るたびに感じていただけるようにしました」

関連情報:https://www.rolls-roycemotorcars.com/ja_JP/bespoke/discover.html

構成/土屋嘉久

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