55年ぶりに開催された万博の効果で、活気に満ちあふれている大阪。その大阪で1964年からロールス・ロイスを販売しているコーンズ・モータースが、2025年10月3日ビジネスエリアの中心地である本町から金融街の中心となっている淀屋橋エリアに移転し、最新のビジュアル・アイデンティティを取り入れた「ロールス・ロイス・モーター・カーズ大阪」のショールームをオープンした。
ショールームに訪れた人を迎えるのが、ロールス・ロイスを象徴するパンテオングリルをモチーフにデザインされたドア。このドアの上部にはロールス・ロイスのマスコットであるスピリット・オブ・エクスタシーが飾られ、ブランドの伝統と美学を伝えつつ、来訪者を非日常の空間へ誘う。
今回オープンしたショールームの1階は開放感溢れるショールーム。そして階段を上がった2階は少々閉鎖的な空間という対照的な2つの空間が存在しているのが特徴だ。登壇した林 誠吾コーンズ・モータース代表取締役社長兼CEOは、こうコメントした。
「1階のショールームは車両を4台できる広い面積に加えてロールス・ロイスの大きなボディに負けない天井高を確保しました。初めてロールス・ロイスを見るという人にも実際に見てそして触れていただき、ロールス・ロイスを体験していただきます。そして体験していただいたら、ストーリーは2階へと続きます。1階の開かれた空間とは対象的な2階の閉鎖的な空間は暗めの照明で、大きなカウンターバーが特徴のスピークイージーバーが鎮座し、そこにはくつろいでいただける大きなソファーが並び、ます。それらの奥にロールス・ロイスのビスポークを体現しているアトリエがあります。ここで自分だけのロールス・ロイスをパーソナライズしていただき、世界で1台だけのロールス・ロイスを作っていただく。これは既存の自動車のショールームではない演出だと思います」
そして、このショールームのオープンに合わせて、英国のグッドウッドより来日した、クリス・ブラウンリッジ ロールス・ロイス・モーター・カーズ最高経営責任者が登壇。ロールス・ロイスとコーンズ・モータース株式会社との特別な関係を強調すると同時に、ロールス・ロイスはただクルマを売っている会社ではなく、1台1台緻密な作業に基づいてマスターピースを作ると同時に、最高級の顧客体験をディーラーと一緒にクライアントエクスペリエンスを造り上げている。それこそがロールス・ロイスが卓越したブランドであるという由縁であるとコメントした。
新たにオープンしたショールームには、ロールス・ロイス史上最もパワフルな最新モデルの「ブラック・バッジ・スペクター」と、世界屈指のスーパー・ラグジュアリーSUV「ブラック・バッジ・カリナン・シリーズII」の2台に加え、今年100周年を迎えるロールス・ロイスを象徴する「ファントム」を讃えて、世界限定10台というプライベート・コレクション「ファントム・シンティラ」を国内で初めて公開した。
2024年のグッドウッドで発表されたプライベート・コレクションの「ファントム・シンティラ」は、精巧なセラミック仕上げの施されたスピリット・オブ・エクスタシーを装着。ラテン語で「閃光」を意味する言葉にその名を由来する「ファントム・シンティラ」の外観は、ビスポークのツートーン仕上げで、ボディ上部にはアンダルシアン・ホワイト。下部にはサモトラケ島を囲む海の色から着想を得たトラキアン・ブルーが配され、繊細なメタリックフレークが海面を照らす太陽光の輝きを模しており、手塗りのダブルコーチラインとスピリット・ブルーのホイル・ピンストライプによって優雅な外観を完成させている。
一方、インテリアは、スピリット・オブ・エクスタシーの表情豊かで躍動感のある姿にインスピレーションを得た様々なデザイン要素、質感、連続的なグラフィックで彩られている。光沢のあるツイル生地仕立ての優雅なビスポークの刺繍、スピリット・オブ・エクスタシーのエレガンスな躍動感を捉えた精緻なギャラリーのアートワークやスターライト・ヘッドライナーがデザインの本質を表現している。
クラシカルな雰囲気の漂うビルにオープンしたロールス・ロイス・モーター・カーズ大阪の新ショールーム。歴史と伝統の重さと明るくホスピタリティの高さが同居するショールームはロールス・ロイスの世界観が溢れるかつてない空間で新たな歴史が刻まれていく。
■関連情報
https://www.rolls-roycemotorcars.com/osaka/ja_JP/showroom.html
文/萩原文博