ベントレーのデイリースーパーカーのラインナップに、ビスポーク部門から第4世代の新型コンチネンタルGT/GTC、フライングスパーのマリナーモデルが追加された。
このマリナーモデルは、パフォーマンスを重視したスピードモデルの仕様を基に、さらに多くのオプションや贅沢なディテールが追加され、クラフツマンシップによる独自のデザイン、アップグレードされたウェルネス機能、そして新たな技術が標準装備された。これにより今回のマリナーモデルは、ベントレーの最新のシリーズの中で最高峰のモデルとなった。
そのエクステリアは、すべてのモデルに新しいマリナーのフローティングダイヤモンドのラジエーターグリルが追加され、クロームサラウンドとセンターバー、クロームロワーグリル、車両の側面にクロームパーツ、そしてクローム仕上げのテールパイプが装備されている。さらにクロームパーツにはサテンシルバーのミラーキャップが組み合わされている。
また、外部のクロームやミラーキャップは、マリナーブラックラインを選択することで、グロスブラックにすることも可能。マリナーモデルには、特別にデザインされた22インチのホイールも含まれており、タングステングレーやグロスブラックの2つの仕上げから選べる。どちらのホイールもポリッシュされたアクセントがあり、セルフレベル調整機能付きのホイールバッジで仕上げられている。
そしてコンチネンタルGT/GTCマリナーは、ツインシングルヘッドランプが採用され、精巧なカットクリスタルリフレクターが使用されており、フロントフェンダーにはマリナーバッジが取り付けられている。一方フライングスパー マリナーでは、フライングBのラジエーターマスコットが標準装備されており(クロームまたはブラック仕上げ)、新しいマリナーウィングベントにはダブルダイヤモンドのディテールが施されている。
さらにウェルカムライトシークエンスでは、ベントレーのウイングのアニメーションが表示されるなど、数多くの魅力的なマリナーの機能が搭載されている。また、スピードモデルのグレーティントランプに代わり、レッドティントのテールランプが採用されている。
インテリアに目を移すと、マリナーのイルミネーション付きアウタートレッドプレートと、ディープパイルオーバーマットが、最高級のベントレーキャビンへと乗客を迎え入れる。キャビン内は、マリナーが厳選した3色を組み合わせたオーダーメイドの内装デザインが楽しめる。贅沢にトリムされたコックピットには、アクセントカラーのパイピングや、手縫いのシートに施されたマリナー独自の刺繍、そして新たにデザインされたマリナーのダイヤモンドパーフォレーションパターンが施されている。
コンチネンタルGTCマリナーでは、新しいステッチパターンがトノーカバーにも施されており、セブンボウファブリックルーフを下げた際に見えるデザインになっている。さらに、マリナーシリーズの新しい標準装備として、フロントシート(フライングスパーではリアシートにも)には姿勢調整機能とシートオートクライメイトシステムを備えたウェルネスシートが搭載され、疲労を最小限に抑え、唯一無二のリラクゼーションと車内快適性を提供する。
今回のマリナーのデザインテーマは、スタイリッシュで独自のグラフィックが特徴のドライバー用LEDインストゥルメントパネルにも引き継がれている。ベントレーの象徴ともなったローテーションディスプレイ、スポーツペダル、デュオトーンの3本スポークヒーテッドステアリングホイール、そしてフライングスパーとコンチネンタルGTのパノラマサンルーフが、さらにラグジュアリーな雰囲気を引き立てる。また、マリナーモデルのレザーで装飾されたキーは、コントラストステッチ付きの色に合わせたケースに収納され、また車のキャビンに合わせた3色のハンドメイドプレゼンテーションボックスに収められている。
すべてのマリナーモデルには、ツーリングスペック、カラースペック、アニメーション付きウェルカムランプ、ムードライティング、マリナーオーバーレイ付きグランドブラックベニヤが装備されている。なおグランドブラックに代えて、ベントレーの他のベニヤを追加料金なしで選択することも可能。
新しいマリナーモデルのインテリアは、細部に至るまでこだわったクラフツマンシップの真髄を体現している。新たにデザインされたマリナーのレザーカラースプリットから豊富な選択肢が用意されており、さらに特徴的なデザインラインとしての第三のアクセントカラーが加わることで、より一層の魅力が引き立てられる。
さらに新しいマリナーモデルには、フライングスパー マリナーの全席と、2ドアのコンチネンタルモデルの前席に対応したコンフォートシート仕様が用意されている。姿勢調整機能やシートオートクライメイトシステムなどのウェルネス機能により、長距離の移動でも疲労を最小限に抑え、快適さを提供する。
加えて、ドライバーや乗客の快適性を向上させるために、空調システムにはエアイオナイザーや新しい微粒子フィルターが搭載され、車外と車内の空気質を表示する機能も追加されている。このシステムは、車のカーナビゲーションと連動しており、トンネル内で車内の空気を循環させるなど、必要に応じて車内の空気質を改善するための調整を自動で行なう。
すべてのマリナーモデルにおいて、ベントレーの過去の色を含めた101色の塗装の中から選択することができる。さらに、特注のペイントマッチングも利用可能。インテリアには、15種類のメインのレザーカラー、11種類の副色、6種類のアクセントカラーが用意されており、無限のカラーバリエーションが楽しめる。
また、マリナーではオーダーメイドのレザーカラーを選択することができ、選択肢をさらに広げることが可能。レザーのほかに、8種類のウッドベニヤオプションと3種類のテクニカルフィニッシュが用意されており、これらはシングルまたはデュアルフィニッシュとして利用可能となり、インテリアのレザーや外装のペイントカラーに合わせてペイントマッチングすることも可能となっている。
最高峰モデルの新型コンチネンタル GT/GTCマリナー、フライングスパー マリナーには、スピードモデルと共通するベントレーの革新的な新パワートレイン「ウルトラ パフォーマンス ハイブリッド」が搭載されている。この新パワートレインは、600PSを発揮する4.0リッターV8エンジンと、190PSの電動モーターを組み合わせている。システム全体で最大出力は782PS、トルクは1000Nmを誇り、驚異的なパフォーマンスを発揮すると同時に、従来型ガソリンエンジンに比べ、CO2排出量と燃料消費量を約10分の1に抑えた唯一無二の車両となる。そのため、日常使いできるスーパーカーの極限のパフォーマンスから、電動による優雅さや贅沢感まで、多彩な走行体験を提供する。
一方で、コンチネンタルGTはピュアEVモードで最大81km、フライングスパーは76kmまで、静かで穏やかな走行が可能。これは、ゼロエミッションゾーン(走行中にCO2を排出しない車のみ走行できるエリア)や市内移動に最適。フルEVモードは、最高速度140km/hで、スロットル操作が75パーセントまで適用可能。バッテリーは、充電器とバッテリー容量の大幅な改善により、最短で2時間45分でフル充電することが可能で、ピーク充電電力は11kW。
よりダイナミックな走行を求める際に、ベントレーのV8エンジンと電動モーターの総出力782PSが驚異的なパフォーマンスを発揮。新パワートレイン「ウルトラ パフォーマンス ハイブリッド」のパワーを補完するのは、新しいデュアルバルブダンパーシステムとデュアルチャンバーエアスプリングで、より洗練されたチューニングオプションが可能。その結果、新しいマリナーモデルは、パフォーマンス、ハンドリング、そして都市の中心部をスムーズに移動できる快適性の実現が可能となる。
関連情報
https://www.bentleymotors.jp/models/mulliner/collections/
構成/土屋嘉久