アウディ ジャパンは、フルサイズEVクーペSUV「SQ8 Sportback e-tron」を発売することを発表した。
このSQ8 Sportback e-tronは、より高性能なパワーユニットとquattroによって、ダイナミックな走りを実現するQ8 e-tronのスポーツグレード「Sモデル」となる。
フロント1基、リヤ2基、合計3基の電気モーターが搭載され、力強くしなやかな走行性能を実現。最高出力370kW、最大トルク973Nmを達成。
0-100km/h加速はわずか4.5秒(メーカー測定値)となる。総電力量114kWh(先代比+19kWh:正味エネルギー容量106kWh)により余裕ある一充電走行距離482km (先代比+67km:WLTCモード)を達成。CHAdeMO規格の150kW急速充電に対応し、短時間で大容量の充電が可能となっている。
フロントモーターの出力はmax157kW、2基のリヤモーターはそれぞれmax138kWの出力を誇り、通常走行時はリヤモーターのみが作動して、素早い加速が必要な場面や滑りやすい路面状況ではフロントモーターのトルクが加わる。
また、リヤモーターは左右独立して制御が可能で、コーナリング時には左右輪のトルクを変えることで旋回性能を向上させる「電動トルクベクタリング機構」を搭載している。
またSQ8 Sportback e-tronは、バッテリーの総容量に対して使用可能な正味エネルギー容量を増加させ、さらに空力性能やモーターの効率アップすることにより一充電走行距離が向上している。
先代モデルに搭載されたバッテリーの製造工程で生まれる電極材の隙間を、スタッキング方式と呼ばれる、折り重ねて配置する方法に見直し、隙間を極力なくすとともに、セル内の化学物質の配合を変更。
これにより、バッテリー寸法やモジュール数を変更することなくエネルギー密度が向上、バッテリー容量が増加している。なおCHAdeMO規格の150kWまでの急速充電に対応するため、短時間での充電が可能となっている。
そしてSQ8 Sportback e-tronのエクステリアは、標準モデルよりホイールアーチを拡大するとともに、Sモデル専用デザインの前後バンパーや5Vスポークデザインの20インチアルミホイールなどの採用によりダイナミックさを強調。
また、シルバーのフロントバンパーリップ、シングルフレーム、ドアインサート、ディフューザー、ミラーハウジングがSモデルのスポーティな個性を印象付けている。
インテリアは精悍なブラックを基調としており、ダイヤモンドステッチを施したSロゴ付きバルコナレザースポーツシート、マットブラッシュトアルミニウム ダークのデコラティブパネル、S専用ビューを備えたバーチャルコックピットプラスほか、Bang & Olufsen 3Dサウンドシステム(16スピーカー)、パワークロージングドアなどを標準採用している。
なおSQ8 Sportback e-tronは、ケミカルリサイクルと呼ばれる革新的なプロセスにより、自動車の混合プラスチック廃棄物をアップサイクルする強度に優れたシートベルトバックルカバーを採用。使用される資源の量を削減し、効率的かつ持続可能なクローズドループを確立している。
ドイツ本社AUDI AGは、電動化戦略Vorsprung 2030で、明確なロードマップを策定しており、2026年以降に新たに発表するニューモデルは全て電気自動車とし、2033年以降は全モデルの販売を電気自動車とする計画を発表している。
また、車両生産工場のカーボンニュートラル化を同時に進めており、2025年までに全てのアウディの工場をカーボンニュートラルにすることを計画している。
Q8 e-tron/SQ8 e-tronが生産されるベルギーのブリュッセル工場では、既に工場で使用する電力を2012年にグリーン電力に切り替えており、工場敷地内に地域最大級の太陽光発電システムを設置することで、持続可能なエネルギーを供給している。
アウディ ジャパンでは、ユーザーの電気自動車ライフをより快適にする環境作りとして、ポルシェ ジャパン、フォルクスワーゲン ジャパンと共に「プレミアム チャージング アライアンス(Premium Charging Alliance)」として、急速充電サービスを拡大しており、全国のアウディe-tron店86店舗に既に設置されている50kW-90kW急速充電器を150kW急速充電器へアップグレードを進めている。