「PRO GOLF」カテゴリでリリースされたのは、ダウンジャケットとダウンパンツ、ニットの3型。ゴルフウェア以外も同様ですが、身体の自然な動きに合わせて、3D計測で部位ごとに伸び方や機能を変えて設計されています。まずはメインアイテムのダウンジャケットから見ていきましょう。
「ゴルフスイングの際に、肩や肩甲骨周りのストレッチ性が必要になります。そのためSchematech(R)技術を使い、この部分は生地が一番伸びるよう斜めに織り、さらにその幅を細かく変えることで伸び方を場所によって最適に調整しています」(片山さん)
「スイング時に、もたつきが気になる袖にはダウンを入れず、柔らかでストレッチ性のある起毛タイプのボンディング素材を使用することで、保温性を高め、スイングのしやすい設計としました。」(片山さん)
写真に見えるラインは飾りではなく、「ストリームライン」と呼ばれる技術。プレー中に雨が降ってきたときに、雨の雫をこのラインに沿って誘導し、手の甲に落ちてこないよう外に逃してくれます。この技術は「デサントオルテライン」のウェアにも多く採用されています。
身ごろのダウン部分は、隔壁部分にダンボールニット構造の立体的なテープで接着しているため、ダウンルーム間に空気の流れが発生。空気がこもらないことで、換気や保温性を促すことができます。
またテープ部分に見える白い穴はレーザーホール。ダウン内の空気をすばやく逃がし、身体の動きに追随しやすい設計となっています。
ここまでざっくりした説明でもどれだけ技術が投入されているんだ!という感じですが、まだあります。
脇の部分は、一般的なウェアは直線で縫製されていますが、ゴルフでは腕の動きが重要。脇部分を丸く曲線で縫製することで、脇を閉じたり広げたりする動きを妨げないようになっています。
そして背中と両胸、両脇にはファスナーを開けるとメッシュ生地が網戸のような役割を果たす、ベンチレーション構造を採用。これもプレー中の衣服内への風通しを調節し、蒸れを軽減する役割を果たしています。
見た目はスッキリしているのに、ありとあらゆる点に配慮した、デサントの技術が言葉通り詰め込まれたダウンジャケット。10万円超えも納得のこだわりが凝縮していました。