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2025.10.16

フェラーリがスポーツカーからセーリングヨット「ハイパーセイル」への技術移転を発表

フェラーリ初の電気自動車「Elettrica(エレットリカ)」のコンポーネントを紹介するテクノロジー&イノベーションワークショップにおいて、ハイパーセイルチームは、チーム代表であるジョヴァンニ・ソルディーニ氏の指揮の下で開発された、船舶用エネルギー管理技術のプレビューを公開した。

このハイパーセイルプロジェクトの独自性は、スポーツカーから船舶分野への双方向技術移転に基づいている。船上で採用された多くのソリューションは、ハイブリッド車両および初代電気自動車Elettricaの製造で得られた経験に由来している。

既に発表されているとおり、フェラーリが開発した飛行モノハル艇は、エネルギー面で完全に自給自足可能であり、船上のすべてのシステムを再生可能エネルギーのみで賄うことができる。フェラーリのエンジニアリングチームが主導するこの野心的なプロジェクトは、数多くの特許出願と、船舶分野ではこれまで適用されたことのない技術の開発をもたらした。これらの革新技術は、将来的にフェラーリのスポーツカーに統合される可能性がある。

最も重要な技術革新のひとつは、Elettrica用に開発されたリアアクスルの統合。このアクスルは、シリンダー、セイル、フォイル、キール、および関連するフラップを作動させるために必要な油圧を生成するパワーを供給することが可能。さらにシステムを完成させるのは、F80用に設計された2台のDC-DC モジュール(800V-48V-12V)で、船上のエネルギー管理と分配を最適化し、極限状態での運用においても最大の効率と頼性を確保する。高度な制御アルゴリズムの活用により、エネルギーの流れを最大化しつつ、無駄な損失を最小限に抑えるよう、電気・電子系の全アーキテクチャが設計されている。自動車分野で用いられる手法と同様に、ハイパーセイルプロジェクトは、シミュレーションによる仮想設計からスタートし、専用のテストベンチの構築へと進む開発プロセスに基づいている。これにより、技術的な課題を事前に予測し、システムのデバッグ時間を短縮することを目的としている。

関連情報:https://www.ferrari.com/ja-JP/magazine/articles/Ferrari-Hypersail

構成/土屋嘉久

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