ルイ·ヴィトンは、新たな装いに生まれ変わったウォッチ コレクション「エスカル」から3針モデルの新作を発売した。
「エスカル」誕生10周年にあたり、メゾンは「エスカル」史上初の時刻表示のみの3針モデルにフィーチャー。
最新作の「エスカル」は、質感と触感に富んだ表面とケースデザインへの高度なアプローチ、洗練された仕上げを特徴とする一方、ムーブメントは伝統的なスイス ウォッチメイキングの豊かな土台に基づいて作られている。
これまで複雑機構のみで展開していたコレクションにさらなる一面をもたらす新たな3針モデルの「エスカル」では、4つの新モデルが登場。
そのうち2つは、洗練されていながらも控えめな質感のダイアルを装備したローズゴールドのデイリーモデル。
また他の2つは、触感を高めるオーナメンタルなプレシャスストーンでさらに装飾されたプラチナモデルだ。
これらのモデルは、デザインアプローチに深みを添え、ファイン ウォッチメイキング コレクション内でのメゾンの伝統と価値観の統合を強化する。
新しい「エスカル」の基点となるのは、トランク製造におけるルイ·ヴィトンの歴史と比類なきサヴォアフェール(匠の技)。
過去10年間に製作された他の「エスカル」と同様、ラグはメゾンのアイコニックなトランクを常に彷彿させ、ルイ·ヴィトンのトランクを補強する真鍮製のブラケットやコーナーの角張ったフォルム、リベット留めされたパーツを反映。
角張ったリベットが施されたポリッシュゴールド製のインデックスは、クォーターごとに手作業で留められ、中央のダイアルと外側の目盛り表示に一体感をもたせている。
目盛り表示自体は、ゴールドのスタッズでアクセントを付け、ルイ·ヴィトンのトランクの外側に沿って並ぶロジンのビス(鋲)を想わせる。最後の仕上げとなるサテン仕上げと、わずかな凹面の反りは、目盛り表示に卓越した視覚的質感と読みやすさをもたらす。
すべての「エスカル」モデルの秒針の先端は、ダイアルの曲面に沿うようにカーブし、見間違える可能性を最小限に抑え、高い精度で秒を読むことが可能。こうした精度を支えるのが、クロノメーター認定済みのキャリバーLFT023。
このムーブメントの50時間のパワーリザーブは、秒針をゴールドではなくチタン製を採用したことでエネルギー効率を良くしている。
表面に跡を残すことなくチタンの高い弾性を克服するために特殊な工具も開発し、完璧にカーブした秒針が生まれた。その秒針にはゴールド製の時針と分針にマッチするようPVDコーティングが施されている。
ローズゴールドモデルに見られる新しいダイアルの質感は、ルイ·ヴィトンのモノグラム·キャンバスの細かいグレイン(しぼ)のある表面を模したもの。
金属製のダイアル上でキャンバスのしなやかさと触感を完璧に表現するため、特注のダイアルスタンプはいくつかの素材で試作を重ね、開発・改良された。
面取り加工されたインデックス全体に、そして中央のダイアルと目盛り表示を区切る溝に沿って光が反射し、質感とその仕上げの広がりが目を奪う。
12時のアワーマークの真下にあるルイ·ヴィトン ロゴのさらに下には、新たな「エスカル」のクリエイティブな再生におけるすべてを宿した1つの言葉「PARIS」が刻まれている。
メゾンとその名高い工房のいくつかの本拠地であるパリは、まさにルイ·ヴィトンのサヴォアフェール(匠の技)における最大の宝庫だ。「エスカル」の改良された針は、ルイ·ヴィトンのクチュールやレザーグッズへのオマージュをなす。
繊細にテーパードされた縫い針のような形をしたそのデリケートなフォルムは、メゾンの専門アトリエで繰り広げられる技の複雑さを彷彿させ、精密なラインと鋭く磨かれたファセットは、卓越したアルチザンの厳格さと規律を映し出している。
シルバーのダイアルを装備したローズゴールドの「エスカル」には、ルイ·ヴィトンのレザーグッズのノウハウにそのままインスパイアされたカーフレザーストラップが付属。
1999年に初めて導入された天然レザーのノマドレザーから着想を得たこのストラップは、時が経つにつれて美しいパティーナ(陰影)を帯びる一方、上質なルイ·ヴィトンのレザーグッズと同じように、快適性や素材の性能は一切失われない。
ルイ·ヴィトンのクラシックなレザーグッズを彷彿させる繊細なイエローのステッチは、メゾンのすべてのクリエーションに命を吹き込むクラフツマンシップと手作業のディテールが共通していることを示している。
新作「エスカル」のプラチナモデルでは、稀少な素材と技法による宝石細工と宝石セッティングがコレクションの価値を高めている。
1つのモデルは、この異世界の素材が持つ対照的な質感と天然鉱物の色調を際立たせるために厳選されたメテオライトのダイアルを採用。
もう1つのモデルは、オニキスの中央ダイアルの流れるような輝きと、バゲットカットダイヤモンドがセットされたベゼルとケースの幾何学的なきらめきを対比させることで、ブラックのダイアルの漆黒の深みへと視線を引き寄せる極めて優美な光輪を形成した。
いずれのモデルもホワイトゴールドの針とインデックスを装備し、発見を誘い、目を楽しませる光と影が織りなすモノクロームのシンフォニーを演出する。
新しい「エスカル」の各モデルには、固有のシリアルナンバーが刻まれた細いカルトゥーシュ(楕円形の銘板)が、透明な裏蓋の周囲に対照的なカラーのゴールドでリベット留めされており、ルイ·ヴィトンのトランクを識別するために刻印されたシリアルナンバープレートを彷彿させる。
ウォッチ着用時には刻印が手首に直接触れ、身に着ける人とルイ·ヴィトンの職人技の伝統的遺産との感覚的つながりを生み出す。
PHOTO CREDIT:LOUIS VUITTON