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2024.07.03

アウディがe-tron GTの新バージョンとパフォーマンスモデル「RS e-tron GT performance」を発表

アウディは、スポーティな電気自動車のフラッグシップモデルであるe-tron GTの新バージョンおよびアウディ初となる電気自動車のRS performanceモデル「RS e-tron GT performance」をドイツにて発表した。

この4ドアグランツーリスモであるe-tron GT quattroは、2021年に初公開されて以来、印象的なデザインとパワフルな駆動システム、ダイナミックなハンドリングの組み合わせで、アウディの製品ラインナップにおいてスポーティな電気自動車のフラッグシップモデルとなっている。

今回登場する新しいバージョンでは、一充電航続距離、パフォーマンス、ハンドリングが大幅に向上し、充電時間がさらに短くなっている。同時に、アウディ初となる電気自動車のRS performanceモデル「RS e-tron GT performance」も登場。このe-tron-GTシリーズの新しいモデルは、ドイツにて現在注文を受け付けている。

より個性的な3つのバリエーションを展開

e-tron GTシリーズの新しいバリエーションは、先進的なデザインと革新的なテクノロジーを組み合わせ、それぞれが独自の外観を備えている。例えば、新型S e-tron GTはエレガントでスポーティな雰囲気を特徴とし、フロントエンドは、控えめでありながらも印象的。ブラックのマスクで縁取られた反転デザインを採用したシングルフレームは、完全に閉じられ、e-tronモデル特有のデザイン言語を反映している。さらにグリルにエンボス加工を施すことにより、立体的な造形を生み出している。

また、シングルフレーム上部にボディカラーと同色のペイントストリップを設置することにより、さらにスポーティで印象的な外観を演出。エアカーテンは、フロントエプロン内部のフロントホイール周囲のエアフローを最適化しているが、今回はより力強い形状に見直された。リヤエンドのハイライトは、垂直フィンを備えたエレガントなデザインの空力ディフューザーで、上部にボディカラーと同色のインレイを装着することにより、視覚的な質感がさらに高まった。このインレイは、ディフューザーとリヤバンパーをつなぐ役割を果たしている。

新型RS e-tron GTも、さらにスポーティになり、フロントエンドだけを見ても、スポーティな外観を徹底的に追及していることが分かる。反転デザインを採用したシングルフレームは、RS専用の3Dハニカム構造を採用し、ブラックのマスクを囲むように設置されたエプロンは、RS e-tronの低い車高を強調している。さらに機能的なL字型のブレードと組み合わせることにより、地を這うようなスタイルを実現している。

そしてRS e-tron GTのリヤエンドには、モータースポーツからフィードバックされた要素が取り入れられている。流線型のディフューザーには、リヤのL字型ブレードなど、フロントの立体的なデザインテーマを反映。スポーティなブレードは、標準でボディカラー同色となっている。さらにモータースポーツから採用されたもう1つのディテールは、エアロチャネル間に設置された垂直の赤いリフレクターとなる。

今回登場のRS e-tron GT performanceは、電気自動車としてはアウディ初となるRS performanceモデル。ユニークなデザインエレメントを特徴とするこのモデルは、マット仕上げのダークカーボンルーフ(オプション)とカーボンカモフラージュエレメント(オプション)を組み合わせることにより、RS e-tron GTと明確な差別化を図っている。これらのエレメントは、RS performance専用で、アウディとしては初めて採用されるもの。カーボンカモフラージュは、エンボス加工されたバンパー構造、ドアトリム、ディフューザーの一部、サイドミラーに採用されている。

なお新しいコーポレートアイデンティティ(CI)も、e-tron GTシリーズの外観のアップグレードに貢献している。フォーリングスエンブレムは、ラジエーターグリルとフロントエプロンの間に配置され、高品質な2次元デザインになった。ボディカラーは、ソリッドなアルコナホワイトに加え、メタリックまたはパールエフェクトカラーのアスカリブルー、デイトナグレー、フロレットシルバー、ケモラグレー、ミトスブラック、プログレッシブレッドの9色が用意されている。

ニンバスグレーは、RS e-tron GTおよびRS e-tron GT performance専用カラーとして提供され、新色のベッドフォード グリーンはRS e-tron GT performance向けに用意されている。またオプションのブラックオプティクスパッケージは、フロントとリヤのダークアウディリングス、エアインテーク、ドアミラーハウジング、ディフューザーエレメント(S e-tron GT)が含まれている。RSモデルには、標準でダークアウディリングスが装備されており、ブラックオプティクスパッケージを選択すると、バンパーのL字型ブレードとディフューザーのエアロチャンネルがグロスブラック仕上げとなる。オプションで同じくグロスブラック仕上げのドアミラーハウジングも選択可能。

さらにホイールラインナップも刷新された。S e-tron GTおよびRSモデルには、新しい20インチマルチスポークホイールが用意されている。加えて、RSモデル用に、2つの新しい6ツインスポークホイールが追加された。研磨加工された21インチ鍛造ホイールは、1991年発表のAvus quattro studyに装着されていた「AVUSホイール」を彷彿とさせる。クリアで一切の妥協を排したラインを特徴とするこの印象的なホイールは、アウディブランドのDNAを体現している。一方、RS e-tron GT performanceでは、ホイールの表面全体がマットダーク仕上げとなっており、スポーティな雰囲気がさらに高まっている。

スポーティなエレメントとサステナブルな素材を使用したインテリア

アウディの新しいCIは、デザインが見直されたシート、ステアリングホイール、シルプレート、デジタルコンテンツにも反映されている。ドアを開くと地面に投影されるプロジェクションライトも変更されており、運転席のドアを開くと、赤い影がついた赤いダイヤモンドが投影され、Sバージョンでは、赤い影がついた白いダイヤモンドが映し出される。

またe-tron GTシリーズでは、自然なアンスラサイトバーチ材を使用した新しい木製インレイを選択できるようになり、RS e-tron GT performanceでは、エクステリアに合わせたマット仕上げのカーボンカモフラージュも利用可能となった。新しいインテリアの装備にはバナジウムが採用され、照明によって見え方が異なるアンスラサイトカラーのエフェクトの仕上げとして使われている。このバナジウムは、S e-tron GTではオプションとして選択可能で、RSモデルは標準装備されている。

そして新しいe-tron GTシリーズでは、ステアリングホイールの上下がフラット仕上げになっている。RSモデルの場合、ステアリングホイールにはレッド仕上げの2つの赤いコントロールパネルが配置され、オプションで12時の位置にマーキングを追加することもできる。さらにシートもアップグレードされ、ヘッドレスト下の開口部のデザインは、よりダイナミックになり、照明付きロゴを備えた一体型インレイが採用されている。

S e-tron GTには、14段階調整機能付きのスポーツシートプラスが標準装備され、レザーフリーデザインパッケージを組み合わせると、コントラストカラーのオレンジのステッチが施される。RSモデルの場合、オプションでマッサージ機能付きのシートを選択することができる。さらにRS performanceモデルには、専用の新しいデザインパッケージ(サーペンタイングリーンのステッチが施されたベッドフォードグリーン仕上げ)が用意され、オプションで18段階調整機能付きのシートを選択することもできる。

なおインテリアには、環境に優しいマイクロファイバー素材のDinamica(ダイナミカ)とファブリックのCascade(カスケード)が採用されている。スエードに似た見た目と手触りのDinamicaは、ほぼ半分がリサイクルされたポリエステルで構成されており、その一部は、アウディが使用したファブリックの残布となる。

シート、ステアリングホイール、バーチャルコックピット上部のフード、ドアミラー、センターコンソール、ウィンドウトリムの37~45%はDinamica製。RSモデルには、ディープブラックのDinamicaが採用されている。天然繊維のようなファブリックのCascadeは、15%のセルビッチと35%のリサイクルされたポリエステルで作られている。この素材は、環境保護の観点から染色はされていない。Cascadeは、シートやドアミラーに採用されており、カーペットおよびフロアマットは、Econyl(エコニール)製で、生産廃棄物、ファブリックやカーペットの残布、古い漁網などから100%リサイクルされたナイロン繊維素材となる。

より効率的でパワフルになったパワートレイン

S e-tron GTおよびRS e-tron GTのフロントアクスルには永久磁石同期モーター(PSM)が搭載されており、出力は、どちらも176kW(239PS)となる。追加機能として、RS e-tron GT performanceでは、フロントアクスルのパワーエレクトロニクスが見直され、さらに高い放電電流を実現するために改良されたパルスインバーターを採用している。これら3つのモデルは、効率だけでなく、パワーと加速性能も大幅に向上している。

そしてリヤアクスルに搭載されている、新開発の電気モーターも永久磁石同期モーター(PSM)となる。このモーターは、RS e-tron GTおよびRS e-tron GT performanceのPSMと同じサイズで、軸長192mm、直径230mm。モーターなどの部品は、プレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)と共に供給され、この電気モーターの出力は、415kW(564PS)となる。両方の電気モーターには、過酷な運転状況に対応できるパワーリザーブ機能を備えている。S e-tron GTの駆動システムの最高出力は500kW(679PS)、RS e-tron GTは630kW(856PS)、そしてRS e-tron GT performanceは680kW(925PS)に達する。これにより、RS e-tron GT performanceは、これまで生産されたアウディの中で、最もパワフルな市販モデルとなった。

アウディの電動グランツーリスモは、3つのバリエーションすべてにおいて、非常に優れた走行性能を発揮。S e-tron GTは、0~100km/hを3.4秒で加速、RS e-tron GTは2.8秒、そしてRS e-tron GT performanceはわずか2.5秒となる。そしてS e-tron GTの最高速度は245km/h、RSモデルの最高速度は250km/hを実現。

なお、S e-tron GTのブレーキシステムには、標準のスチールディスクとブラックキャリパーを組み合わせ、新開発された大型ブレーキシステムが搭載されている。キャリパーは、オプションでレッドも選択できる。RSモデルに搭載されているタングステンカーバイドコーティングされたブレーキディスクは、Sモデルではオプションとなっている。ブレーキキャリパーは、ブラック、レッド、オレンジから選択可能となっており、すべてのe-tron GTシリーズは、カーボンファイバー セラミックディスクを選択することもできる。このディスクでは、10ピストンキャリパーが標準となり、カラーはアンスラサイトまたはレッド(オプション)となる。

さらにアウディは、出力を大幅に増加させつつ、ローターやステーターなどのコンポーネントを再設計し、冷却システムを最適化することで、リヤアクスルの電気モーターの重量を約10kg削減することに成功した。加えて、スムーズなパワー配分を実現するためにパワートレインのドライブシャフトを強化し、4輪駆動を制御するエレクトロニクスを改善して、すべてのアウディドライブセレクトモードに合わせて最適化した。

また新しいブースト機能を標準装備したことにより、RS e-tron GTおよびAudi RS e-tron GT performanceは、走行中に70kWに及ぶパワーアップを実感することができる。ブースト機能は、ステアリングホイールの左側のコントロールスイッチを押して起動することができる。このブースト機能は10秒間有効になり、メーターパネルにはカウントダウンが表示される。

■AUDI AG取締役会会長 ゲルノート デルナー氏のコメント

「e-tron GTモデルは、パフォーマンスの新たな基準を設定します。充電容量の増加と電動4輪駆動システムにより、さらに長距離走行に適したクルマとなり、パフォーマンスも大幅に向上しています。新開発のシャシーは、快適性、乗り心地、ドライビングダイナミクスを、これまでにない範囲で実現しています」

関連情報:https://www.audi.co.jp/jp/web/ja.html

構成/土屋嘉久

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