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2025.11.30

フェラーリが計画する未来のイノベーターを生み出す教育拠点「M-TECH Alfredo Ferrari」

フェラーリは、教育分野への取り組みを刷新・強化する新たな挑戦を開始し、次世代の技術および自動車分野のイノベーターの育成を目的とした教育拠点「M-TECH Alfredo Ferrari」の2029年の竣工を目指している。

このM-TECH Alfredo Ferrariでは、継続的学習エコシステムが構築され、教育と産業を融合する技術および職業訓練プログラムが展開される予定。プログラムには、公立の教育機関の建設と地域への寄贈も含まれている。このプログラムには、地域や自動車業界全体に良い影響を与え、国内外の学生を引きつける狙いがある。

訓練プログラムと新しい建物のデザイン(設計はイタリアの建築事務所Labics)は、フェラーリ本社において、フェラーリ・アニェッリ財団のジョン・エルカーン会長、エミリア・ロマーニャ州のミケール・デ・パスカーレ州知事、モデナのファビオ・ブラリア県知事、およびマラネッロのルイジ・ジローニ市長によって発表された。

この複合施設の財源は、包括的教育プロジェクトを通じた機会の創出に取り組んでいる、米国の501(C)(3)公益法人「フェラーリ財団」を通じて、フェラーリ愛好家の寛大な支援により支えられている。公共体育施設のプロジェクトについては、エミリア・ロマーニャ州によって割り当てられる資金によって完了される予定となっている。

この新しい教育拠点では、高等学校から大学専門課程、さらには労働者の継続的専門能力開発に至るまで、幅広い包括的なプログラムが用意される予定となってる。設置される教育機関および訓練プログラムは次のとおり。

●Alfredo Ferrari高等教育技術専門学校(マラネッロ)

エンツオ・フェラーリが設立・寄付した公立学校で、現在は約800名の生徒が通学。対象科目は、CAD から診断技術、ロボティクスから電子工学・自動化技術に至るまで多岐にわたり、機械工学については従来の応用分野に加え、積層造形などの先進分野を含んでいる。

●MUNER(モーターバレー・ユニバーシティ・オブ・エミリア・ロマーニャ)

新拠点内に専用スペースを設け、最先端のワークステーション、専門ソフトウェア、CAD/CAM モデリング機器を配備し、高度な機械設計やシミュレーション技術を学ぶ。

●ITS メーカーアカデミー

現在はIstituto Alfredo Ferrari内に設置されているが、高度な実験室学習を特徴とする卒業後のコースについては、新拠点内に専用スペースが設けられる予定。

●継続的専門能力開発コースおよび再訓練コース

継続的開発コースは、スキル向上を目指す現職技術者にまで学習対象者が拡大される。

建物の設計は、イタリアの建築事務所であるLabicsが入札で受注。最先端の教育環境だけでなく、地域社会に開かれた空間の創出も目指している。M-TECH Alfredo Ferrariの建設は、2027年初頭に開始され、スクーデリア・フェラーリの創立100周年を迎える2029年に竣工予定。この複合施設は、マラネッロのVia Vignolaに面した32,000平方メートルの廃工場跡地に、新たに使用する土地を増やすことなく建設される。なお建物は、最先端の環境持続可能性基準に従って、低排出・高エネルギー効率のソリューションを用いて建設される。

4階建てとなる施設には、40以上の教室に加え、共用エリアを中心に実験室やワークショップも配置される。共有スペースには講堂、カフェ、図書が設けられ、文化活動やイベントのために一般にも開放される。複合施設には、公共体育施設や宿泊用施設も含まれる予定。このM-TECH Alfredo Ferrariは、木が植えられた2,500平方メートルの広大な場所に面している。この場所は、学生やマラネッロ地域のコミュニティの交流の場となる。

そして現在のIstituto Alfredo Ferrariをモデルに計画が進められている、約3,000平方メートルの面積を占めるワークショップは、M-TECH Alfredo Ferrariの活動の中心となるであろう。学生たちは、プロトタイプを作成したりシミュレーションを行ったりしながら、現代の生産現場を反映した環境で学習や実験を行うことになる。最先端技術を備え、分野の最新動向に合わせて最新化が行われるワークショップや実験室は、実践的スキルの育成を支援し、理論と産業の接点となる場を創出することで技術革新を促進する。

なお、入札において選定された建物のデザインは、マラネッロでの建設案でフェラーリが常に追求してきた、高い水準を継承している。また、これはアニェッリ財団の学校建設研究の内容が具体的に応用された優れた事例でもある。その研究内容は、「Torino fa scuola」プロジェクト、それに対応する研究レポート、およびNRRPが資金提供する新設学校のために作成された「未来の学校を設計、建設しそこで過ごすためのガイドライン」を通じて展開されている。

この教育施設全体は、このような建設の狙いと教育が統合され、ダイナミックで包括的な環境を生み出す、真の学習環境として構想されている。この建物は、多様な教育アプローチの促進と人々の福利厚生の向上を重視した、革新的な教育指針に触発されている。それらの指針により、建物外観の決定、機能、素材、通路なども、開放感、透明性、軽やかさ、そして景観性を発想させるものとなっている。これらの指針の最も革新的な解釈のひとつが、日陰のある中庭に設けられた、周囲の自然と触れ合う屋外学習空間の存在。

エンツオ・フェラーリは、自身の企業を設立する前から、地域の若者への技術教育提供に取り組んでいた。1945年にはマラネッロに技術学校を設立し、後に息子アルフレード(愛称ディーノ)に捧げる形で町に寄贈している。このとき以来、フェラーリと学校とのつながりは途絶えることなく、フェラーリの教育支援活動は時とともに拡大を続けてきた。フェラーリは、アニェッリ財団や地域機関との連携により、若者向けプロジェクトを数多く促進。これには、Arcipelago Educativo(イタリア語で「教育の島々」の意)、GruppiTerritoriali Educativi(GET)and Medie XL(イタリア語で「地域教育グループ(GET)とミドルスクールXL」の意)、および地域社会の若者の教育継続と学習を促す課外プロジェクトなどが挙げられる。

近年では、革新的な教育空間の創設も支援。2022年には、Comauとの協力でモデナの高等教育機関である IIS Fermo Corniにe.Do Learning Centerというロボット実験室を寄贈、2O24年にはフォルミージネのDon Mazzoni di Corlo 小学校に没入型デジタル教室を寄贈している。フェラーリは、M-TECH Alfredo Ferrariを通じて、地域と次世代との絆を支える柱のひとつである教育への取り組みを刷新し、確固たるものとしている。

フェラーリ・アニェッリ財団のジョン・エルカーン会長のコメント

「M-TECH Alfredo Ferrariでは、地域社会およびそれを超えた領域において、価値と機会を創出することを目標としたイノベーションへの確固たる取り組みが示されます。マラネッロに技術訓練校を設立したエンツオ・フェラーリの先例に倣いながら、教育が未来へのカギであるという確のもと、エンツオの先見の明あるビジョンを追求していくつもりです。本日、新たなインフラだけではなく、何よりも人と学びの価値を基盤とした、大きな目標へ向けた旅が始まります。これは、フェラーリそして他に類のないこのような地区を駆り立てる、進歩への意志の現れなのです」

エミリア・ロマーニャ州、ミケール・デ・パスカーレ州知事のコメント

「エミリア・ロマーニャは、自動車、イノベーション、そして優秀な人材を生み出す地です。M-Tech Alfredo Ferrariのプロジェクトは、この優位性を確固たるものとし、卓越した企業、高度な教育、そして研究活動が連携する独自のエコシステムを活用して未来を切り開きます。当州は、公共体育施設の建設に専属の人材を割り当てて参加するなど、この戦略的投資への念と、組織レベルでの大がかりな取り組みを示してきました。自動車分野と先端技術の新たな専門家を育成することは、当州の競争力を強化し、イタリア全土そして海外から若者を引きつけ、世界の革新的産業における主要プレイヤーとして確固たる地位を築くことになります」

■モデナ、ファビオ・ブラリア県知事のコメント

「M-TECH Alfredo Ferrariという新たな教育拠点は、モデナの教育提供体制における重要な要素になると同時に、関係機関と民間組織との連携による先進的な公共機関の創設という、他の地域では見られない大きな目標が達成されたことも意味しています。M-TECHは、この地域の協力と発展のモデルといえるものです。この創設を支持および支援してくださった皆様、特にマラネッロ、州政府、そしてこのような素晴らしい成果の達成に欠かせない役割を担っていただいたフェラーリ・アニェッリ財団に感謝申し上げます」

■マラネッロ、ルイジ・ジローニ市長のコメント

「このプロジェクトは、マラネッロにとって非常に大きな可能性をもたらすものであり、パートナーと共有してきたプロセスを誇りに思っています。この公共と民間のチームワークは、地域の未来と若者たちのための、真に公益に貢献する事業基盤であることを証明しました。M-TECHは、若者たちの未来への特別な投資です。ここでは、待ち受ける技術的課題に対応しながらも、極めて高い水準の教育および訓練開発が行われるようになります。マラネッロは、この歴史的機会を捉える準備がっています」

関連情報:https://www.ferrari.com/ja-JP/

構成/土屋嘉久

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