ランボルギーニは、イタリアのサンタアガタ・ボロネーゼで設計、製造したTemerario(テメラリオ)のグローバルローンチイベントをポルトガルのエストリル・サーキットで開催し、世界中から集まったメディア、ディーラーパートナー、オーナーが初めてそのハンドルを握った。15日間にわたる開催期間中、軽量仕様のAlleggerita(アレジリータ)バージョンを含め、新型スーパースポーツカーTemerarioで全⾧4.36km のエストリル・サーキットを数百回に及び周回し、その卓越した動的特性を確認するとともに、新搭載のドリフトモードおよびローンチコントロールも体験した。
今回のエストリルには、100社近くのメディアが集まり、Temerarioの試乗とサーキット走行の第一印象をレポートした。また、56のマーケットを代表するディーラーもエストリル・サーキットに顔をそろえ、Temerarioの卓越した走行性能とクラス最高峰となるパフォーマンス数値を体験した。このTemerarioは、新型4.0リッターV8ツインターボエンジンと3基の電気モーターを搭載し、920PSの合計最高出力と800Nmのトルクを実現。内燃エンジンは、9,000~9,750rpmで最大出力800PS、4,000~7,000rpmで最大トルク730 Nmを叩き出し、量産スーパースポーツカーとしては初となる最大10,000rpmに達する能力を誇る。
さらに、13種類のドライブモードを備えた新しいハイブリッドパワートレインによってTemerarioは、日常のドライビングからサーキット走行に至るまで、あらゆるシーンに対応し、卓越した動的性能を発揮する。Temerarioは、究極の「fun to drive」を実現する唯一無二の存在であり、ランボルギーニHPEV(ハイパフォーマンスEV)というクラスそのものとなる。
このイベントでドライバーは、ストレートでの加速感とともに、ローンチコントロールを駆使して、0-100km/h加速をわずか2.7秒、0-200 km/h加速は7.3秒未満、最高速度343km/hの走りを堪能した。さらにTemerarioの性能はこれだけにとどまらず、1993年にアイルトン・セナがF1用ランボルギーニV12エンジンを試したことでも知られる全⾧4.36kmのエストリル・サーキットの13個のコーナーがその素晴らしさを証明した。
新型ハイブリッドパワートレインを搭載する新しいデザインによって特にリアを中心に空力負荷を高めるほか、前モデル比でダウンフォースが103%増加、Alleggeritaバージョンでは158%向上している。発売と同時に選択可能な軽量化パッケージのAlleggeritaは、ボディ全体やインテリア部品を見直すことで車両重量を25kg以上削減し、全体的な空力効率が67%向上している。また、新型8速デュアルクラッチトランスミッションもさらにコンパクトになり、シフト速度も短縮、EVモードでは前モデル比最大50%のCO2排出量削減を達成している。
そして同イベントの参加者は、ラップタイムやセクター分析、世界の150個以上のレースサーキットのタイムを参照できるLamborghini Telemetry 2.0アプリを使用することで、走行体験を何度でも振り返ることができた。また、このアプリをApple Watchと連携させると、車両のデータをドライバーの心拍数と組み合わせることもできる。ゲストはランボルギーニのAd Personamプログラムから400以上のボディカラーや配色、上質なレザーやマイクロファイバーのDinamicaを使用した新しい超軽量Corsa-Tex生地で仕立てた内装などからTemerarioの仕様を選択することもできた。
さらに、頭上スペースが広くなったTemerarioのゆったりした新しいキャビンの中では、専用に開発された、イタリアの芸術性溢れるソナス・ファベール社製のオーディオシステムを堪能できる。このオーディオシステムは7つの独立スピーカーと、クラスDデュアルDSPアンプで構成され、ソナス・ファベールのナチュラルサウンドにこだわったチューニングで生き生きとした音色を再現。30Hz~30kHzの周波数特性は聴覚疲労を生じさせず、周波数帯域は透き通るような高音域を維持しながら、雷が鳴り響くような低音域まで広がる。
また、プレミアムタイヤおよびサステナブルなモビリティソリューションのグローバルリーダーであるブリヂストンは、今回のイベントのテクニカルパートナーであるとともに、Temerarioの独占タイヤサプライヤーでもある。ブリヂストンは、ランボルギーニの「オフィシャルテクニカルパートナー」として、Temerarioが公道だけでなく、サーキットや厳しい冬の環境下でも最大限のパフォーマンスが発揮できるよう、専用開発したタイヤラインアップを取りそろえている。
これには、夏用およびサーキット用のビスポークのPotenza SportとPotenza Raceに加え、冬用には専用のBlizzak LM005を用意し、あらゆるドライバーのニーズに対応しながら、Temerarioの最大限のポテンシャルの発揮を支える。なお、カスタムのPotenza Sportウルトラハイパフォーマンスタイヤも、ランフラットバージョンを用意している。
この3種のビスポークタイヤは、どれも持続可能性と効率性の面でさらなる向上を目指し、ブリヂストン独自のバーチャルタイヤ開発技術を駆使して設計された。ヨーロッパで開発、生産されるTemerario専用のブリヂストンタイヤは、20~21 インチの計8つのタイヤサイズで展開。ブリヂストンは、Huracán STO、Huracán Tecnica、Huracán EVO、Huracán Sterrato、Revuelto、そしてTemerarioと、ランボルギーニのスーパースポーツカーのラインアップすべてにおいて独占タイヤサプライヤーを務めている。
今回のTemerarioのダイナミックローンチイベントは、サステナブルなイベント運営について定めたISO20121に従って開催され、TÜV SÜD(テュフズード)の認証を取得したことでアウトモビリ・ランボルギーニは、再び企業目標を達成した。2022年以来、ランボルギーニは継続的な取り組みを具体的に示すものとして、毎年の主要イベントでこの認証を取得する目標を掲げている。エストリルでのイベントは、これを反映しイベント全体が環境への影響の低減と社会的責任の推進を狙うソリューションを組み込んで開催された。
関連情報:https://www.lamborghini.com/jp-en/%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB/temerario
構成/土屋嘉久