ポルシェジャパンは、新型「911 カレラS」と「911カレラSカブリオレ」の予約受注を開始した。最高出力353kW（480PS）の3.0リッター水平対向ターボエンジンと充実した標準装備を備えた911カレラSは、911カレラと911カレラGTSの間を埋めるモデル。パワートレインも大幅に改良され、先代の911カレラGTSに匹敵するパフォーマンスを発揮する。さらに、911カレラよりも充実した標準装備と大幅に増えたカスタマイズの選択肢により、カレラモデルファミリーの魅力的な新メンバーとなった。そのラインナップには、クーペとカブリオレが用意されている。

アイコニックな3.0リッター水平対向6気筒ツインターボエンジンは、新型911カレラSに搭載するために根本からアップグレードされた。その結果、出力が大幅に向上し、同時に排出ガスも削減されている。最高出力は、先代モデルを22kW（30PS）上回る353kW（480PS）、最大トルクは530Nm。さらに性能と効率を高めるために新しいターボチャージャーを装備し、特にチャージエア冷却が徹底的に最適化された。なおデザインは、先代の911ターボモデルをベースにしている。そのカレラSクーペの運動性能は、静止状態から100km/hまで3.3秒で加速し、最高速度は308km/hに達する。そして8速ポルシェデュアルクラッチトランスミッション（PDK）がパワーをホイールに伝達する。

充実した標準装備と専用オプション

ポルシェは、今回の新型カレラSの標準装備を大幅にアップグレードした。その中には、スタッガードタイヤを装着した20/21インチカレラSホイール、シルバーのテールパイプを備えたスポーツエグゾーストシステム、カレラには設定がないポルシェトルクベクトリングプラス（PTV+）が含まれる。

新しいブレーキシステムは、ドライビングダイナミクスの面で大幅にアップグレードされている。911カレラGTSと同じく標準装備されるレッドのブレーキキャリパー、そしてフロント408mm、リア380mmのディスクが卓越した制動を保証する。さらにパフォーマンスを向上させるオプションも用意されている。要望に応じてサーキットで実証済みのポルシェセラミックコンポジットブレーキ（PCCB）システムと、10mm低い車高とリアホイールステアリングを組み合わせたPASMスポーツサスペンションを提供。

また油圧ダンパーは、先代モデルよりも最適化されて精度と応答性が増し、ドライバビリティーがさらに向上している。加えて、リアアクスルステアリングと組み合わせたステアリングは、よりダイレクトになりフロントアクスルの運動特性も調整された。これによってさらに俊敏でダイレクトなハンドリングが実現するとともに、高速走行時の安定性も大幅に向上する。

エレガントなインテリア

新型911カレラSの厳格な品質基準と高級感は、インテリアも同様となっている。ブラックのレザーパッケージが標準装備され、クーペのシート、ヘッドレスト、ダッシュボード、ドアパネル、オプションのリアシートシステムは、スムースレザートリムで仕上げられている。ほかのカレラモデルと同様に、標準の2シーターレイアウトの代わりに可倒式リアシートを追加料金なしで利用することもできる。なおカブリオレのリアシートシステムは標準装備となっている。

インテリアの質感をさらに高めるレザーを、グローブボックスリッド、サイドパネル、シートベースなどさらに広範囲に使用するオプションも用意されている。要望に応じてクレヨンのコントラストステッチの追加も可能となっている。新型カレラSには、全モデルシリーズのアップグレードされた標準装備が採用されており、マトリックスLEDヘッドライトやワイヤレススマートフォンチャージャーなどが含まれる。オプションには、フロントアクスルのリフトシステム、革新的なHDマトリックスLEDヘッドライト、サーキット走行に最適なポルシェトラックプレシジョンアプリを含むスポーツクロノパッケージなどが含まれる。

関連情報：https://www.porsche.com/japan/jp/models/911/carrera-models/911-carrera/

構成／土屋嘉久