エスシーアイは、2024年10月23日18時より、MORGAN PLUS SIX生産終了を記念した限定モデル(世界限定30台)、MORGAN PLUS SIX PINNACLE (モーガン・プラスシックスピナクル)の販売を開始することを発表した。
モーガンの現在のフラッグシップモデルのプラスシックスラインの生産は、世界限定30台のプラスシックスピナクルにて、2025年早々に終了する予定となっている。このエディションは、最後のハイパワークラシックシェイプのモーガン・スポーツカーを象徴するものであり、PLUS 8の生産開始以来50年以上にわたる系譜に終止符を打つものである。
プラスシックスピナクルは、モーガンのオーダーメイドの実力を示すもので、今までのプラスシックスオーダーを通じて顧客からリクエストされた、最もエクスクルーシブな「スペシャル・オプション」の厳選されたセレクションを特徴としている。なおモーガンは、2025年に新型フラッグシップを発表する予定となっている。
プラスシックスピナクルには、Bridge of Weir(ブリッジ・オブ・ウィアー)との共同開発による3種類の新しいモーガン・レザー・オプション、Fawn(フォーン)、Explore(エクスプローラ)、Riviera(リビエラ)を中心としたスタイリングの3種類のインテリアパックが用意される。Fawnは、明るいキャメル・タン、Exploreはペブルグレインテクスチャー(小石目調)のダーク・ブラウン、Rivieraはソフト・ブルーとなる。プラスシックスピナクルは、エクステリアを引き立たせるために可能な限りニュートラルになるように開発され、サンプル塗装を含め、どのような外装色にも追加料金なしで対応可能(カラーコード指定により選択可能。一部を除きソリッドとメタリックは追加料金無し、パールは価格応談)。
さらに、新素材の探求を続けるプラスシックスピナクルは、インテリアのレザー・オプションを補完する天然シープスキンカーペットを採用。これらのカーペットは厚みがあり、柔らかく、足元やリアバルクヘッドまでラグジュアリーな雰囲気を演出。各カーペットは3種類のレザー・オプションと完璧にマッチするカラーで、深いパイル地のカーペットは滑らかなレザーに対して高い質感のコントラストをもたらす。
またモーガンのモデルレンジには、様々なシートステッチパターンがあり、ホリゾンタルプリーテドとキルトツインニードルステッチはオーナーに人気の選択。プラスシックスピナクルでは、モーガンのデザインチームがトリムショップの職人と密接に協力し、両オプションを組み合わせたユニークなステッチパターンを開発した。このパターンは、シートバックを垂直に駆け上がるようにデザインされ、その後、収束して交差し、ピナクルのロゴが上部に表示される。
そしてプラスシックスピナクルは、モーガンの限定特別プロジェクト「Midsummer(ミッドサマー)」のコックピット周りに初めて採用されたチーク材を採用している。プラスシックスピナクルには、チークベニアのセンターコラムとソリッドチークのダッシュボードローワーレールが装備されている。日本の寄木細工からインスピレーションを得たピナクルのロゴは、センターポールベニアにアルミニウムではめ込まれている。
なおプラスシックスピナクルの全車両は、ホイール、ストーンガード、ダッシュボードにサテン・ウォーム・シルバー(ミネラルシルバー)仕上げが施されている。この色は、シャンパンと勝利を連想させる色として選ばれたものだが、どのような外装色と組み合わせてもニュートラルになるよう、柔らかく仕上げられている。
さらにプラスシックスピナクルには、ポリッシュ仕上げのル・マン・スタイルの跳ね上げ式フューエル・フィラー・キャップも装着される。このフューエル・キャップの仕上げは、プラス・シックスに初めて装備された新しいエクステリア・ミラー、インテリア・ミラー、ステアリング・ホイール・センターとコーディネートされており、モーガン全モデルに対する継続的な品質向上の哲学を表現してる。
1968年のV8エンジン搭載のPLUS 8に始まり、2019年の直列6気筒エンジン搭載のプラスシックスへと進化した、約60年の伝統を持つ30台のプラスシックスピナクルは、モーガンのピッカースレイ・ロード工場で製造される伝統的なウイングシルエットを持つ、最後のハイキャパシティ・モーガン・スポーツとなる。
プラスシックスは、2019年の導入以来、5年間の生産で成功を収めてきた。ヨーロッパとアジア全域の顧客に約1,000台の車両が納車され、プラスシックスは、その控えめなパフォーマンスで広く賞賛されている。爽快なパワーとクラシカルなスタイリングの組み合わせは、オーナーやエンスージアストを歓喜させ、これまで生産されたモーガン車の中で最も動力性能に優れたモデルであり続けている。そして最新のプラスシックスは、ハイキャパシティ・クラシックシェイプのモーガン・スポーツカーの最高峰である。
このプラスシックスは、CXジェネレーション接着アルミニウムプラットフォームを採用した最初のモーガンであり、ターボチャージド・エンジンを採用した最初のモーガンとなる。このエンジンとプラットフォームの組み合わせは、ピニンファリーナとのコラボレーションによってデザインされたモーガンの限定バルケッタ、Midsummer(ミッドサマー)のベースとして採用された。
ほとんど無限にあるオプションとカラーリングの組み合わせは、すべてのモーガンが唯一無二の存在であり、オーナーの嗜好と要望に合わせたオーダーメイドであることを意味する。モーガンは全モデルにおいて、特別注文のペイントワークからワンオフの素材や特注のインテリアトリムまで、複雑多岐にわたるオーナーの特別なリクエストを受けている。このオーナーの特別なリクエストには、モーガンの職人とのコンサルティングが含まれており、職人はその類稀な技術を駆使して、可能な限り最高品質のものを製作。プラスシックスピナクルは、こうした顧客の特別なリクエストに敬意を表し、モーガンは特別なリクエストのいくつかを考慮したコレクションを創り出すと同時に、コア素材の異なる取り扱いを紹介することにインスピレーションを得ている。プラスシックスピナクルは、モーガンビスポークの頂点を表している。
なおPINNACLEのロゴは、車内の数カ所にあしらわれている。このロゴは貴宝石のように多面的で、高級感と希少性を感じさせるとともに、モーガンのさまざまな面が一体となって、特別で唯一無比なものを生み出していることを表現。ロゴの一部は、モーガンの工場があるマルヴァーン・ヒルズの岩肌からもインスピレーションを得ている。その丘のひとつはピナクルヒルと名付けられており、プラスシックスの頂点になるというプロジェクトの意図を物語っている。
「モーガンのデザイナーとして、私たちは多くの時間を費やして数え切れないほどのソースからインスピレーションを集め、そのアイデアをどのように私たちのクルマに応用できるかを探求する機会を楽しみにしています。新しい素材やテクニックを試しながら、職人たちから情報を得ることは、モーガンをやりがいのある職場にしています。プラスシックスピナクルは、私たちの最も愛されてきたモデルのひとつであるプラスシックスの終焉を記念するものであり、このモデルに携わってきたチームの能力とエネルギーを如実に反映していると思います。
私たちが創造するクルマは、運転する爽快感を味わえるだけでなく、上質な素材を使用することによって、心地よく、リラックスできる、魅力的な自然環境を提供実現します。このプロジェクトによって、私たちはこれをさらに発展させることができました。プラスシックスピナクルは、プラスシックスの物語を締めくくるにふさわしいものであり、チームと私は、このモデルが象徴するすべてを称えるために、私はこの特別モデルを作り上げることを大いに楽しみました」
関連情報:https://www.morgan-cars.jp/plus-six/
構成/土屋嘉久