アストンマーティンは、アストンマーティン・アラムコ・F1チームのドライバーであるフェルナンド・アロンソ選手に究極のハイパーカーで公道仕様のF1カーと称される「Valkyrie(ヴァルキリー)」を届けたと発表した。
アストンマーティン・アラムコ・F1チームのレーシングカー「AMR24」にインスピレーションを得たアロンソ選手のヴァルキリーは、サテン・アストンマーティン・レーシンググリーンのペイントに、そのボディカラーによく映えるビスポークのサテン・ライムで「AMR」のグラフィックスが描かれ、このハイパーカーが持つ空力性能を強調。
フロア下にある洞窟を思わせる広々としたベンチュリ・トンネルは、スピードレッドとライトブルーおよびダークブルーのグラフィックスでさらに存在感を際立たせている。またルーフ、エンジンカバー、ロア・エアロはカーボン剥き出しで、チタン製のアストンマーティン・ウィングバッジが誇らしげにノーズを飾り、リアには「CAUTION HOT」というビスポークのグラフィックスが施されている。
さらにドライバー中心に設計されたキャビンに目を向けると、ここでも広範に剥き出しのカーボンが使用され、ピュアブラックのアルカンターラにはコントラスト色となるAMRライムでステッチが施されている。またヘッドレストには、同じAMRライムカラーの糸で、アロンソ選手のロゴが刺繍されている。
そして、おそらく最も手の込んだディテールは、ほとんどの人の目には触れることのない場所にあり、それが「14」という数字が刻まれた、レッド・アルマイト仕上げのアクセル・ペダル。これはフェルナンド・アロンソ選手が、1996年7月14日、14歳のときに#14でカートレースの世界チャンピオンになったときに自身で選んだドライバーナンバーへのオマージュとなる。
0-60mph加速は2.5秒を切り、最高出力1155PSを発揮するハイブリッドの6.5リッターV12パワートレインを誇る、このヴァルキリーは、F1にインスピレーションを得たエアロダイナミクスとパフォーマンスの組み合わせで、公道で可能な最も強烈なドライビングを実現。
アストンマーティンのすべてのスポーツカー同様、ヴァルキリーの製造も英国ゲイドンにある本社で行われる。専任のプロジェクトチームが、特別に用意されたヴァルキリー専用製造エリアでデリバリーまでのすべてを担当し、150台のいずれもが高度に熟練した技術者のチームによって手作業で製造される。
そしてデリバリーの前には、ブリティッシュ・モータースポーツの中心地であるシルバーストンのヴァルキリーが開発された場でもある、アストンマーティンのハイパフォーマンス施設で一台一台のテストが行われる。
「この日をどれほど心待ちにしていたかは、言葉では言い表しがたいものがあります。自分の、しかもQ by Aston Martinのチームと密接に協力して創り上げたヴァルキリーの運転席に座った、忘れられない日となるでしょう。ヴァルキリーは公道で走ることのできる真のF1カーです。アストンマーティンのサーキット経験から得られた知識と技術が本当に多く詰め込まれていて、走らせてみるのが待ち切れません」