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2024.06.29

アロンソの個人的な依頼で!?アストンマーティンがサーキット志向のスペシャルモデル「ヴァリアント」を発表

アストンマーティンは、2024年6月26日、公道仕様でありながらサーキットを強く意識したスペシャル・エディション「Valiant(ヴァリアント)を発表した。このスペシャルモデルは、全世界わずか38台のみの限定生産となるが、すでに完売している。

アストンマーティンのビスポーク・サービスであるQ by Aston Martinが生み出す類いまれなモデルの系譜に新たに加わる、極めて高い希少性、存在感、能力を誇るヴァリアントは、最高出力745PSの5.2リッターV12ツインターボエンジンに6速マニュアル・トランスミッションを組み合わせ、純粋なドライバーズカーにかけるアストンマーティンの信条を体現している。

実はこのヴァリアントは、アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チームのドライバーであるフェルナンド・アロンソの「軽量で過激さを増した、レーシングカーの要素を取り入れたValour(ヴァラー)が欲しい」という個人的な依頼をきっかけに生まれた。この依頼と、フェルナンドの23年に及ぶF1のキャリアと限界走行への情熱に触発され、Q by Aston Martinのエキスパートたちの入念な設計と製作により台数を限定したヴァリアントが誕生した。

究極のビスポーク・パーソナライゼーションを目指すQ by Aston Martinは、きめ細かいキュレーションのヴァリアントやヴァラーなどのスペシャル・エディションを手掛けるほか、Victor(ヴィクター)のように完全に1台のみのワンオフモデルのスポーツカーの製作にも対応している。

ヴァリアントは、究極のハイパーカーであるValkyrie(ヴァルキリー)、ブランドで最もフォーカスされたスポーツカーであるVantage(ヴァンテージ)とその“スピードのブラザー”と称されたヴァンテージGT3レーシングカー、そしてもちろん近日発売予定のミッドエンジン・スーパーカーであるValhalla(ヴァルハラ)といった、公道とサーキットの両方で真のドライビング・インテンシティを提供し続けてきたアストンマーティンの系譜を色濃く受け継いでいる。

フェルナンド・アロンソは、次のように述べている。

「ヴァラーは、アストンマーティンの110周年を華々しく祝うものであると同時に私を奮い立たせ、サーキットを重視しながらもオンロードでもスリリングなドライビングが楽しめるようなレーシングカーにインスパイアされたより過激なバージョンを作りたいと思わせてくれました。ヴァリアントは、限界走行に対する私の情熱から生まれたもので、デザインと技術仕様の両方の観点でQ by Aston Martinチームと密接に協力しながら、楽しむようにして協同しました。傑作が誕生したと確信しています」

野性味あるV12エンジンには、過ぎ去りし時代の荒々しいスタイルと猛烈なパフォーマンスを残し、華麗なデザインには最先端の現代的なエンジニアリングと軽量素材を取り入れている。この2つが融合したヴァリアントは、パフォーマンスと反応の限界を押し広げ、アストンマーティンの至極のドライバーズカーをさらに進化させ、革新した。このヴァリアントは、サーキットでは本領を発揮し、公道ではスリリングな走行を実現するために誕生した。

アストンマーティンのグローバルチーフブランド&コマーシャルオフィサーであるマルコ・マティアッチ氏は、以下のように語っている。

「ヴァリアントは、現代の最高傑作です。レースの伝統にインスピレーションを得て、Q by Aston MartinがF1に刺激を受けた最新技術、異色な素材、徹底的な軽量化を駆使して生み出しました。他では得られない、強烈で感動的なドライビングの実現に焦点を絞りました。パフォーマンス、トラック走行重視のダイナミクス、ハイパーカーの激烈さを究極まで融合したヴァリアントは、真のドライバーのために希少で並外れた車両を製作することに対するアストンマーティンの確固たる献身を体現しています」

最高出力745PSの5.2リッターV12ツインターボエンジンと6速MTの組み合わせ

ヴァリアントは、最高出力745PS、最大トルク753Nmのアストンマーティンの驚異的な5.2リッターV12ツインターボエンジンと6速マニュアル・トランスミッションを誇り、フェード知らずの強力な制動力を発揮する、フロント410mmx38mm、リア360mmx32mmのカーボンセラミック・ブレーキも標準装備する。

さらに本格的なサーキット走行を想定して、軽量化やシャシー調整など数々のユニークな技術がちりばめられている。3Dプリンター製作のリアサブフレームを採用することで、剛性を下げることなく3kgの重量削減、同時にマグネシウム製トルクチューブによって車両中央部の質量を8.6kg削減している。加えてフロント275/35、リア325/30のタイヤを装着する21インチの軽量マグネシウムホイールで、ステアリング・レスポンスとホイール・コントロールが向上し、バネ下重量も14kg削減している。さらに、モータースポーツ仕様のリチウムイオン・バッテリーによって11.5kgの削減も実現。

そしてヴァリアントの中でも走りへ最も影響力が高いのは、マルチマティック社製アダプティブ・スプール・バルブ(ASV)ダンパーを装着したこと。それぞれのダンパーを32の個別のダンパー・カーブのいずれかに0.006秒以内に同時に調整するASVシステムは、アストンマーティンのエンジニアが乗り心地とハンドリング特性をほぼ無限に調整できる最新のサスペンション技術で、これまでモータースポーツの最上位レベルでしか見ることが叶わなかった、モータースポーツ級のダンピング制御およびオペレーション制御の幅が可能になる。マルチマティック社製ASVダンパーは、最上級クラスのダイナミックで、極めて限られたモデルでの装備例しかなく、アフターマーケットでは入手できない。

新しいサスペンションのセットアップの幅広さと、強化したエアロダイナミクスによるダウンフォースを活かすため、ヴァリアントのプリセットのドライビングモード(Sport、Sport+、Track)は、それぞれが再キャリブレーション済みで、ドライバーは車両性能を最大限引き出すことができる。

アストンマーティン・ビークルパフォーマンス担当である取締役のサイモン・ニュートンは、次のように話している。

「ヴァリアントでは、公道走行も楽しめる使い勝手の良さを残しながら、トラック機能を大幅に引き上げることに重点を置いています。V12の最高出力を745PSに高める、マルチマティック社製ASVダンパーでシャシーのセットアップの完成度をあげる、ボディ形状の変更によりダウンフォースを強化する、軽量素材やプロセスの使用で重量削減を図るなど、主な領域すべてで調整を行いパフォーマンス向上と今まで以上の感動が体験いただけます。とりわけ、あらゆる動きの中心にドライバーを据えています。最大限の満足感が得られるようコントロールウェイトを磨きあげ、マニュアル・トランスミッションのシフト動作を極め、ハンドリングの制限を引き上げてもなお操作性は高く満足感が得られます。このすべてが、他では得られない素晴らしい体験の創造につながります」

関連情報:https://www.astonmartin.com/ja/models/valiant

構成/土屋嘉久

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