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2026.05.16

ロータスが新戦略「Focus 2030」を発表、ハイブリッドV8スーパーカー「Type 135」でブランド強化

ロータスは、2026年5月11日、新たな事業戦略「Focus 2030」を発表した。これは、外部環境の変化や市場逆風への耐性を高めるとともに、競争力の強化、そしてより柔軟かつ持続可能なビジネスモデルへの転換を目的とした戦略となる。ブランド強化、マルチパワートレイン戦略、パートナーとの連携強化、財務規律の徹底という4つの柱を軸とする同戦略は、ブランドにとって重要な転換点となる。

Type 135

ロータス・グループCEOの馮青峰氏は、次のように語っている。

「ロータスは、コーリン・チャップマンの反骨精神から生まれたブランドです。そしてその精神は、今も変わらず受け継がれています。『Focus 2030』は、私たちのDNAに立ち返るための新たな戦略であり、ブランドとしても、ビジネスとしても、原点から再出発します。私たちが執念を燃やすのは、エンジニアリング、パフォーマンス、そして真のドライバーズカーをつくること。それこそが、ロータスを前進させる唯一の原動力だと私たちは信じています」

ロータスをロータスたらしめるものを守る

「Focus 2030」 は、ロータスのDNAを、あらゆる意思決定の中核に据えた戦略。製品カテゴリーやパワートレインの種類を問わず、すべてのロータス車は、「軽量性」「空力性能」「徹底したエンジニアリング」「ドライバーが操る歓び」という共通の哲学のもとで開発される。そしてロータスは、78年にわたりモータースポーツの発展に貢献してきた。レースの世界ではパフォーマンスの限界を塗り替え、ロードカーにおいては、世界屈指のドライビングエンゲージメントを実現するモデルを数多く生み出してきた。「Focus 2030」のもとでも、設計・エンジニアリングの中核は、ブランドのアイデンティティとモータースポーツの専門性を担う英国に置かれる。加えて、中国の研究開発体制を活用することで、市場ニーズへの迅速な対応と、開発スピードのさらなる向上を図っていく。

X-Hybridパワートレイン

各国・地域で規制や消費者ニーズの変化が異なるスピードで進む中、ロータス は、ICE(内燃機関)、PHEV(プラグインハイブリッド)、BEV(バッテリーEV)を含む、柔軟かつ機動的なマルチパワートレイン戦略を推進していく。短期的には、電動化ポートフォリオにおいてPHEV約60%、BEV約40% の販売構成比を目指しながら、市場や顧客ニーズに応じて、段階的な完全電動化への移行を進めていく。

X-Hybridパワートレイン

なかでも、ハイブリッド技術は、多様化する顧客ニーズに応えるうえで重要な役割を担う。第一弾として導入される「X-Hybrid」は、ICEとBEV双方のパフォーマンス技術を独自に融合した次世代システムとなる。長い航続距離や高い柔軟性、優れた実用性に加え、持続的な高性能と、ロータスならではのドライバーエンゲージメントを実現する。

X-Hybridパワートレイン

このロータス独自の「X-Hybrid」技術は、「Eletre(エレトレ)」(中国市場では「Eletre X」および「For Me」)に初採用された。中国ではすでに顧客への納車が開始されており、初月だけで1,000件を超える予約受注を記録するなど、好調なスタートを切っている。欧州市場での顧客納車は、2026年第4四半期を予定しており、同カテゴリーにおける市場初の技術投入となる。

X-Hybridパワートレイン

また、ブランドのパフォーマンスDNAを象徴する次なる展開として、ロータス独自のハイブリッド技術を採用した初の完全新設計スーパーカー 「Type 135」 を、2028年に投入予定。1,000PS超のV8ハイブリッドパワートレインを搭載するこの新型モデルは、欧州での生産を予定しており、詳細は今年後半に発表予定となっている。

さらに、「Emira(エミーラ)」の生産継続も決定した。これは、英国での生産体制への継続的なコミットメントと、内燃機関スポーツカーに対する根強い顧客需要の双方を反映したもの。数週間以内には、歴代で最も高性能かつ軽量な 「Emira」 に関するアップデートも発表される予定。

BEVポートフォリオについても、「Eletre(エレトレ)」 SUV、「Emeya(エメヤ)」 GT、「Evija(エヴァイヤ)」ハイパーカーを中心に、引き続き事業の中核を担っていく。これらのモデルは新たな顧客層の獲得とブランド基盤の拡大に貢献しており、ロータスは電動SUVおよびGT市場における800Vアーキテクチャの先駆者として、今後もBEV領域でのイノベーションを推進していく。

グローバル市場で戦うための体制強化

ロータスと主要株主であるジーリーホールディンググループとの緊密な協力関係は、「Focus 2030」の中核を成す重要な要素となる。両社は、技術開発、サプライチェーン競争力の強化、生産効率の向上において連携を深めることで、市場投入スピードの加速、グローバル規模での展開力強化、さらなる収益性向上を目指していく。

ロータスは、この連携を通じて電動化領域におけるグローバルな技術・開発リソースを獲得するとともに、ジーリーホールディンググループに対して、ブランドが培ってきたスポーツカー開発の知見と高いブランド価値を共有していく。さらに、この戦略を支える重要な取り組みとして、「Lotus UK」と「Lotus Technology」の単一法人化を推進していく。これにより、ブランド運営の一体化、ガバナンスの効率化、コスト最適化に加え、次世代パフォーマンスカー開発に向けたエンジニアリング統合の加速を図る。なお、両社の統合は、今年後半に完了する見込みとなっている。ロータス・テクノロジー 取締役会議長兼ジーリーホールディンググループ副会長のDaniel Li氏は次のように述べている。

「ジーリーホールディンググループは、創業当初から変わることなく、ロータスの可能性を信じ続けてきました。その信念はいまも揺らぐことはありません。私たちは、ロータスが世界最高峰の舞台で戦い続けるために必要なリソースと支援を惜しみなく提供していきます。ロータスには、ほかには決して真似のできない唯一無二の価値があります。そして『Focus 2030』は、その伝統と未来への責任を真摯に受け止め、次なる時代へと進化していく意思の表れです。ロータスが切り拓く新たな章の始まりに、ご期待ください」

財務規律の回復

「Focus 2030」は、販売台数の拡大だけを追求するのではなく、質を重視した販売戦略、収益性の高い事業構造、そしてパーソナライゼーション強化を軸に、明確な商業戦略を打ち出していく。ロータスは、全ラインアップが安定的に展開される段階において、年間3万台規模への段階的な成長を見据えながら、持続可能な収益体制の確立を目指していく。この1年間で、ロータスは各部門において大幅な業務効率化を推進してきた。ロータスUKでは、英国・ヘセルに柔軟性の高い生産拠点を整備することで、生産体制およびサプライチェーン全体のコスト最適化を実現している。また、ロータス・テクノロジーにおいても、2025年通期決算でマージン改善を達成するなど、コスト削減と業務効率化に向けた取り組みを着実に進めている。

■アジア太平洋(日本)・中東:
全25の市場で展開し、全ラインアップを通じて新たな顧客層へのアプローチを拡大

■中国:
プレミアムNEV(新エネルギー車)への旺盛な需要を活かした、主要な販売量成長エンジン

■ヨーロッパ:
多様なパワートレインポートフォリオを通じ、レーシングヘリテージとUKエンジニアリングのブランド力の活用

■北米:
スポーツカーを軸とした戦略と、カナダでの新たなSUV市場機会の追求

関連情報:https://www.lotuscars.com/

構成/土屋嘉久

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