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2025.10.26

アウディ「A6 Avant e-tron」で味わう快適無比な乗り心地と軽快な走り

アウディがポルシェと共同開発したPPE=プレミアムプラットフォームエレクトリックを採用した2代目のモデルとして、アウディA6スポーツバックe-tron、A6アバントe-tronがデビューした。日本への上陸を気に、さっそく箱根、新東名でステーションワゴン版となるA6アバントe-tron performanceの試乗を行った。

左がアバント、右がスポーツバック

ステーションワゴン人気はいまだに健在

日本では数少ないラインナップとなったステーションワゴンだが、欧州では最新のVWパサートがステーションワゴンのヴァリアントだけを残したことからも分かるように、ステーションワゴンの人気はいまだに健在だ。国境を超えるようなバカンスに乗っていくには広大なラゲッジルームは不可欠で、家族が無理なく乗れる居住空間、快適性、そしてゆとりあるパフォーマンスも欠かせない。そんな欧州、いや、ドイツ製ステーションワゴンの雄の1台が、アウディのアバントなのである。

1012万円~のプライスタグをつけるA6アバントe-tron performanceの低全高スタイリングはダイナミズム・プログレッシブ、エレガントに焦点を当てた、いかにも空気抵抗が少なさそうな伸びやかさと筋肉質が同居している。バッテリーを床下に敷きつめるPPE=プレミアムプラットフォームエレクトリックの採用で前後ドアの厚みが増しているのだが、ボディサイド下のブラックパネルデザインによって、そうは見せない、クロスオーバーテイストがアクセントになった躍動感あるアピアランスを成立させている。

ボディサイズは堂々の全長4930×全幅1925×全高1510mm。ホイールベース2950mm。サスペンションは前後5リンク式マルチリンク、タイヤはF225/55R19、R245/50R19の前後異形サイズとなる。

エクステリアではA6 e-tronの革新的照明技術として、フォーリングスのリヤエンブレムが赤く点灯するようになったことも、アウディの先進性追求の証のひとつと言っていいだろう。ブランド認識と安全性を組み合わせた技術であり、夜間はもちろん、日中でもしっかりと認識できるのだ。

駆動方式はこのA6アバントe-tron performanceの場合後輪駆動となり(四輪駆動のクワトロもある)、システム最高出力280Kw(ローンチコントロール起動時。通常時270kW)、565Nm、バッテリー総電力量100kWhを誇り、0-100km/h加速はスポーツカー並みの5.4秒。そして一充電走行距離はWLTCモードで734kmに達する。実航続距離で550km前後は可能なはずで、例えばフル充電状態の東京~那須高原往復、約400kmのドライブなら途中充電なし、余裕で行えるに違いない。

インテリアはA5、Q6でも採用されているデジタルコクピットを採用。MMI パノラマディスプレイは、曲面デザインとOLED 技術を備えた11.9 インチのAudi バーチャルコックピットと14.5 インチのMMI タッチディスプレイで構成され、オプションのテクノロジーパッケージに含まれる助手席用の10.9 インチのMMI フロントパッセンジャーディスプレイとともにデジタルステージを形成する。その助手席でも享受できる先進感、操作性、エンタテインメント性こそ、最新のアウディの真骨頂と言っていい。

低全高パッケージながら、ホイールベース2950mmを生かしたプレミアム感溢れる室内空間は広々。いかにも使いやすそうなラゲッジルームの広さ、仕立ての良さにも目を奪われるに違いない。ちなみに、A5アバントのラゲッジルームは開口部にけっこうな段差があり、重い荷物の出し入れ時には不便を伴いがちだが、このA6アバントはラゲッジルーム開口部の段差なし。スーツケースなどをスルスルと押し込み、引き出すことが可能となる。

プレミアム感たっぷりの快適無比な乗り心地、車内の静かさはやはり超一級

A6アバントe-tron performanceのアウディドライブセレクト(ドライブモード)をコンフォートにセットして街中を走り出せば、直前に乗ったQ5に対して、全長の長さを意識させたのは事実だった。

が、プレミアム感たっぷりの快適無比な乗り心地、車内の静かさはやはり超一級だ。完全停止まで行える回生モードも走りやすさに貢献する。山道ではドライブモードをダイナミックにセット。するとどうだ。コンフォートモードとの違いは明白で、シャキッとした巨体を感じにくい、後輪駆動らしいスポーティで意のままのドライビングを味わせてくれるではないか!! とくに電動パワーステアリングのウルトラスムーズさ、扱いやすいトルクの出方=走りやすさは感動モノである。

新東名高速道路ではドシリとした直進感の良さもさることながら、悠々とした快適感、安心感に満ちたクルージング性能が素晴らしく、ロングドライブ積極的に行いたくなるほどの頼りがいを感じさせてくれたのだった。ちなみにサイドミラーを完全デジタル化したバーチャルエクステリアミラー(アウトサイドカメラ+室内側ディスプレイ)はこれまで、夜、雨の日の後方確認のしやすさからユーザーの半分が選んでいたというオプション装備だが、この新型A6 e-tronではディスプレイの高さを上げて運転席からより視認しやすくなり、さらにカメラを電動で畳めるようになったという(試乗車は非搭載で未確認)。

筆者は大のステーションワゴン派で、これまで4台の国内外のステーションワゴンを乗り継いでいるが、このA6アバントe-tron performanceは世界のステーションワゴンの頂点に立つフルエレクトリックモデルの1台だと確信する。ボディサイズが許せるなら、価格に見合う満足感が得られると言っていい。ただし、運転席のドアを大きく開いてしまうと、閉めるためのドアインナーハンドル部分がえらく遠いのが(助手席は問題なし)、ちょっと気になった部分ではある・・・(Q5も)。

文/青山尚暉

写真/アウディ 青山尚暉

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