Menu
  • Top
  • Cars
  • 「SF90 Stradale」の後継モデルとなるフェラーリ「849 Testarossa」の全貌
Cars
2025.10.02

「SF90 Stradale」の後継モデルとなるフェラーリ「849 Testarossa」の全貌

フェラーリ・ジャパンは、2025年9月24日、新型プラグイン・ハイブリッド・ベルリネッタ「849 Testarossa(テスタロッサ)」の日本初披露イベントを、今月行われたミラノでの発表から間もなく、TAKANAWAGATEWAY Convention Center LINKPILLAR Hallにて開催した。イタリア・マラネッロより来日したプロダクトマーケティングマネージャーであるマルコ・スペッソット氏を迎え、性能の限界に挑み、純粋なパフォーマンスを渇望するドライバーのためのパイトロットカーである同モデルが発表された。

このTestarossaという名前は、1955年にマラネッロで、ある整備士が余った赤い塗料で特に高性能な工ンジンをマーキングしたことに端を発し、それ以来、フェラーリの最高のエンジンを象徴するものとなった。初代は直列4気筒、その後V12や水平対向12気筒へと受け継がれ、500TRやル・マンで勝利した250Testa Rossaなどのレーシングカー、さらには1984年のTestarossaのように時代を代表するリアエンジンモデルのデザインアイコンにも用いられている。849は、8気筒エンジンで1気筒あたり499ccの排気量を示す。つまり849 Testarossaは、フェラーリのレーシング・レガシーに根ざした象徴的な名前を継承している。

フェラーリ・ジャパン代表取締役社長のドナート・ロマニエッロ氏
フェラーリ S.p.A. ヘッド オブ プロダクト マーケティング マネージャー マルコ・スペッソット氏

プロダクトプレゼンテーションにおいて、849 Testarossaは、フェラーリを最も情熱的に体感する人々に向けた新たな1章であり、最高を追い求め、その驚異的な性能と独自の個性を存分に堪能できる真のドライバーのための1台であると紹介された。同時に、このモデルはフェラーリのレーシングスピリット、卓越したエンジニアリング、そして革新的なデザインを称える存在であることが強調された。

会場内は、Testarossaの名にふさわしく象徴的な赤を基調とした演出で彩られ、ダイナミックな世界観の中で来場者は革新性と伝統を融合させた本モデルが放つ比類なき魅力を体感した。

SF90 Stradaleに代わってラインアップに加わる849 Testarossaは、プラグイン・ハイブリッドのスーパースポーツ・ベルリネッタで、3基の電気モーターとミッドリアに搭載するV8ツインターボにより、先代モデルから50PS高い、総最高出力1050PSを誇る。

849 Testarossaは、そのパフォーマンスはもちろん、乗り心地のよさや洗練されたインテリア、さらにドライバーを興奮させる走り、加えて未来的であると同時に歴史に深く根ざしているデザインでも、フェラーリのラインアップのトップに位置するモデル。フェラーリに最良のものを求める、最も要求の厳しい顧客のために生み出された。これは、マラネッロの歴史において伝説的な車名であるTesta Rossaが復活した理由でもある。「赤いヘッド」を意味するこの車名が初めて使われたのは1956年登場の500TRで、フェラーリ屈指の名高い高性能レース用エンジンのカムカバーの色を表していた。その後、フェラーリの中でも特に有名な公道モデル、1984年登場のTestarossaの車名としても使われた。

849 Testarossaの心臓部であるV型8気筒ツインターボの内燃エンジンは、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを何度も受賞しているエンジンファミリーに属す。このユニットは、新たなパフォーマンスの頂点(驚愕の最高出力830PS)に到達するため、全面的に再設計された。これと組み合わされる先進的ハイブリッド・システムには、モータースポーツにおけるフェラーリの比類ない経験が生かされている。特に注目すべきイノベーションのひとつが新しいターボチャージャー。フェラーリのどのプロダクションモデルより大型で、画期的な加速を可能にする。ハイブリッド・システムは、リアのモーター1基とフロント・アクスルに装備するモーター2 基で構成され、最高220PSの出力を発生。オンデマンドの四輪駆動システムとトルク・ベクタリングによって、あらゆる路面状況で最大のパフォーマンスを実現する。

さらに849 Testarossaは、限界域でのドライバーヘのフィードバックと優れたダイナミクスを強化するため、フェラーリのABS Evoコントローラーを(最新世代のブレーキ・バイ・ワイヤ・システムに加えて)装備し、新しいブレーキ・システムとともに、あらゆる路面状況でブレーキングの精度と安定性が高まっている。またスプリングとダンパーのセットアップも、グリップ限界での挙動の向上に合わせて、全面的に改良された。幅広いコンポーネントの軽量化によって、849 Testarossaは、ラインアップモデル史上最高のパワーウェイトレシオを誇り、SF90 Stradaleからまったく車重を増やすことなく、パフォーマンスの大幅な向上を成し遂げた。

スタイリングの観点でも、849 TestarossaはフェラーリのV8ミッドリア・ベルリネッタのコンセプトに革命を起こした。1970年代のスポーツプロトタイプから得たインスピレーションと、シャープで幾何学的なラインを組み合わせて、ユニークでタイムレスなデザインを生み出した。そのフォルムと機能の相乗効果によって、驚くべき空カパフォーマンスが実現している。車速250km/hで415kgという総ダウンフォースは、SF90 Stradaleから25kgもの増大となる。また、パワートレインとブレーキの冷却能力も15%向上した。

そしてコックピットは、包み込まれる印象と人間工学がこれまで以上に高まった。F8Oと同様に、中央の帆のモチーフにギアチェンジゲートが組み込まれており、コンポーネントの配置が改善されて、さらに使いやすくなっている。新しいステアリング・ホイールは、物理的ボタンを装備し(アイコニックなエンジン・スタートボタンを含む)、最新世代フェラーリのステアリング・ホイールが誇る機能性は維持しつつ、ドライビング・エクスペリエンスが高まっている。最後に、新しいHMIシステムによって、車両とよりシンプルで直感的な意思疎通が可能になっている。

関連情報:https://www.ferrari.com/ja-JP/auto/849-testarossa

構成/土屋嘉久

Share

Recommended

Ranking

AQ Lounge

『AQ』は、ラグジュアリーなクルマのある暮らしを愉しむ、知的でアクティブな富裕層のためのWEBメディア。
 
「AQ」会員に登録すると、プレゼント応募情報の一覧、プレミアムな会員限定イベント、ブランドのエクスクルーシブアイテムの紹介など、特別なコンテンツ情報をメールマガジンでお届け致します。更に『AQ』のタブロイドマガジンのご案内もあり、送付手数料のみをご負担いただくことでお手元で『AQ』をお楽しみいただけます。
登録は無料です。