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2024.08.02

ビスポークの未来を体現するキャデラックのラグジュアリーコンバーチブルEV「ソレイ」

キャデラックは、2024年7月31日、コンセプトカーとなる「ソレイ(SOLLEI)」を発表した。このモデルは、熟練工による手作りのラグジュアリーコンバーチブルEVの究極のデザイン表現となる。創造性あふれるデザインを通じて顧客が求める個性や情熱を反映した唯一無二の1台を実現できるよう、将来のビスポークの可能性を広げることを目指している。

この「ソレイ」は、キャデラックブランドの特徴である55インチのピラー・トゥ・ピラースクリーン、威風堂々たるインテリア、到着と出発を演出するエクステリア・ライティング・コログラフィー、そして直感的なフロントとリアのコマンド・コンソールを装備した2+2コンバーチブルEVをコンセプトとして開発された。そして、モデル名の太陽「SOL」とレジャー「LEI」に由来する「ソレイ」は、キャデラックのゆったりとしたオープンエアを楽しむライフスタイルからインスピレーションを得ている。

キャデラックのデザイン・ディレクターであるエリン・クロスリー氏は、次のように述べている。

「ソレイは、旅の発見を再構築し、周囲の自然界とつながるパーソナライズされたドライビング・エクスペリエンスを思い描いています。このコンセプトは、キャデラックが受け継いできたエレガントなコンバーチブルの血統を現代的なフォルムで称えるもので、デザイン表現と体験を通じてラグジュアリー性を高めています」

また「ソレイ」は、バイオテクノロジー企業のマイコワークスと共同開発した革新的なバイオベース素材を採用した、キャデラック初のコンセプトカーでもある。コンソールの充電マットとドアポケットに使用されているマイコワークスのファイン・マイセリウムは、菌糸体(再生可能なキノコの根の構造)から作られたラグジュアリー素材の新時代を切り開くもの。この素材は、再生可能な自動車資源の先駆者としてのキャデラックの使命を反映している。

洗練されたエクステリアと流麗なボディスタイル

「ソレイ」のエクステリアは、エモーショナルな雰囲気を醸し出し、キャデラックならではの大胆なプロポーションを体現している。低く伸びやかなボディは、ワイドなスタンスと長いクーペドアによって強調され、広いリアヘのアクセスを容易にしている。

そして途切れのないサーフェイスと伸びやかなAラインは、車体の長さを際立たせ、低く傾斜するテールデザインがダイナミックかつエレガントなプロポーションを生み出している。さらにミッドボディラインはヘッドランプからテールランプをシームレスに繋げ、調和のとれたデザインとして統一されている。なお従来のドアハンドルの代わりにボタンが導入され、すっきりとしたボディラインを描いている。

この「ソレイ」は、キャデラックの伝統である大胆な色使いを讃えるため、エクステリアは1957年と1958年のキャデラックモデルに採用された「マニラ・クリーム」で仕上げられている。この復刻版の仕上げは、キャデラックの職人によって入念に吟味され、手作業による塗装が施された。

アーティスティックなインテリア

インテリアは、キャデラックの「アート・オブ・トラベル」のデザイン哲学を受け継いでおり、ドライバーと同乗者の旅行体験を高めるよう設計されている。パワーガラス・ドアとクリスタル・グラスを備えた完全一体型のドリンクセラーも搭載され、レジャーと旅行をシームレスに融合している。

そしてクラフトマンシップは、キャデラックのデザインの核心をなすもの。すべてのディテールは、日常を非日常へと変えるために意図的にデザインされ、ライトアップされたデコレーションやユニークな装飾が、キャデラックブランドの比類ない美学に表情を与えてる。

無染色のウッドパネルに包まれたインテリアは、自然な色と木目の変化を引き立て、表面は触れると凹凸が感じられるオープンポア仕上げが施されている。それぞれのパーツは、寄木細工の技法を用いて手作業でカットされ、はめ込まれてフロントドアからコンソール、そしてリアコンパートメントヘと目を引く美しいアクセントとなっている。さらにウィンドシールドは、キャデラックの天然素材の使用へのこだわりを強調するように、削り出しのブラッシュド・アルミニウムで縁取られている。

パーソナライゼーションと自然とのつながり

キャデラックのデザインでは、パーソナライゼーションの一環として、多くの製品に照明を採用している。「ソレイ」は、さらに進化しており、複数のゾーンと各ゾーンの126色のカラーオプションを含む高品質なアンビエイト照明により、特定の演出やインテリアの雰囲気を好みに合わせてパーソナライズすることができる。

また「ソレイ」は、バードウォッチング愛好家のために、ユニークなインテリアアクセサリーを用意。ブラッシュドメタルとレザーで包まれた特注のケースには、3Dプリントされたアクリル製のバードコール、手描きの鳥のイラストが描かれた革装丁の日誌、ペンや鉛筆を収納できる革製のツールロールが収められている。これらはすべて車内のインテリアに合わせて特注され、バードウォッチングの体験を記録 することができるようになっている。

ビスポーク表現の伝統を継承

コンバーチブルの「ソレイ」は、過去の象徴的なキャデラックモデルからインスピレーションを得て、モダンなデザインをオープンエアのフォルムで提供するというブランドのビジョンを具現化している。

このコンセプトモデルは、ミシガン州ウォーレンにあるGMのグローバル・テクニカル・センター・キャンパス内に新たに改装された最新鋭の施設、キャデラック・ハウス・アット・ヴァンダービルトで正式に発表された。この場所は現在、最高級EV体験を提供する施設として活用されている。

関連情報:https://www.cadillacjapan.com/

構成/土屋嘉久

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