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2026.01.23

韓国の伝統に着想を得て生まれたフェラーリ「12Cilindri」のテーラーメイドモデル

フェラーリは、フラッグシップ・パーソナライゼーション・プログラム テーラーメイドにおけるクラフツマンシップの最高峰を称える、新たな12Cilindriを発表した。この唯一無二のフェラーリは、伝統に着想を得ながら革新によって昇華された複数の要素を取り入れ、韓国市場限定の走るアートとして、再び新たな基準を打ち立てることになる。

この特別なテーラーメイド車両は、三大陸にまたがる学際的なコラボレーションの結晶である。アジアからは、韓国のローカル・ヘリテージを体現する若き4組の韓国人アーティストのDaehye Jeong氏、Hyunhee Kim氏、GRAYCODE氏&illin氏、 TaeHyun Lee氏による卓越した職人技、ヨーロッパからはフェラーリ・スタイリング・センター、そして北米からは、デザイン・文化・テクノロジーの新たな交差点を探求する受賞歴のあるインディペンデント・メディア COOL HUNTINGが、そのビジョンと専門知識を結集した。今回の約2年にわたる取り組みの中で各チームは、フェラーリの伝説的なエンジニアリングとデザインノウハウにCOOL HUNTINGの創造的ビジョンを融合させ、韓国の躍動感あふれる芸術性と文化的エネルギーを跳ね馬の唯一無二の創造物へと昇華させるという刺激的な挑戦に臨んだ。

この12Cilindriは、チームが特別に開発した新たなトランジショナル・ユンスル塗装により一目で識別可能となっている。この独自の色は、韓国の伝統に着想を得ており、地域の歴史とヘリテージを、青磁陶器の多様な緑の色合いや、K-POP、電子音楽、未来志向の都市地区のネオンの輝きに脈打つ国際都市ソウルの魅力と融合させている。その結果生まれた鮮やかな虹彩仕上げは、青のハイライトを帯びた緑から紫へと移り変わり、韓国語で海面にきらめく陽光を意味するユンスルと呼ばれるその輝きを表現している。

そして、伝統的な馬毛織りは、2022年にロエベ財団クラフト・プライズを受賞した、テキスタイル・クラフトおよびファイバー・アートの分野で国際的評価を受ける韓国人アーティスト、Dahye Jeong氏の作品によって再解釈されている。彼女は独自の手織り技法により、まるで空中に浮遊しているかのような、極めて繊細で軽やか、かつ透明感に満ちた作品を生み出す。籠や容器、抽象的なフォルムからなる彼女の創作は、光と影と呼応し、繊細さ、精神性、そして洗練された現代的感性を想起させる。彼女の作品は、この唯一無二のテーラーメイド車両の随所に取り入れられている。シート、フロア、ソフトサーフェスに用いられるファブリックには、彼女を象徴するパターンのひとつを採用。韓国企業が新たに開発した3Dファブリックとして具現化され、フェラーリとして初めて使用された。

さらに 12Cilindriのガラスルーフには、このパターンをスクリーンプリントで施し、光の透過によって生まれる影や投影の相互作用を実現している。これもまたフェラーリ初の試みとなる。そして最も象徴的なのが、現地商工会議所の認証を受けたサプライヤーから調達したモンゴル産の馬毛を用いた手織り作品がダッシュボードに組み込まれている点で、車両のインテリアにアート作品を直接融合させるという、唯一無二の体験を提供。これら数々の初採用は、フェラーリ・スタイリング・センター、R&D チーム、そしてクリエイティブ・パートナーとの緊密かつ集中的なコラボレーションによってのみ実現した。

またHyunhee Kim氏は、素材の革新を通じて、伝統的な韓国工芸品を批判的かつ現代的な視点で再解釈している。彼女の代表作である韓国式婚礼道具は、半透明のアクリルで幽玄な質感をもって構築され、「記憶の容器」としての役割に命を吹き込んでいる。Kim氏は、透明なオブジェを頻繁に制作し、時には空間に浮遊させることで軽やかさと施さを喚起し、没入感のある夢幻的な環境を創出。その作品は、清州国際工芸賞や益山国家工芸賞など数々の権威ある賞で評価されている。Kim氏の半透明の作品は、車両のエクステリア全体にわたって表現されており、特徴的なスクーデリア・フェラーリのシールド、ホイールキャップ、ロングタイプの「F」ネームプレート、そしてプランシング・ホースに至るまで採用されている。これらが一体となり、テーラーメイド車両としては、前例のないレベルのカスタマイゼーションを実現している。

インテリアでは、同様の半透明効果を施したセンタートンネルの特別なモディファイが施されているほか、アーティスト自身による伝統的な書によってプロジェクト名を記した、手作りのデディケーションプレートがあしらわれている。Kimは、この12Cilindriのラゲッジスペース用に、貴重で意味のある品々を収めるための伝統的なケースも制作した。これは、コレクターがラゲッジケースとして実際に使用できるもの。この作品には、彼女独自のビジュアル・ランゲージでカスタマイズされたフェラーリのキーをかたどったオブジェも収められており、オーナーは彼女の多彩で独創的な表現世界を余すところなく体験することができる。

一方、白は、TaeHyun Lee氏の芸術的探求に着想を得た、インテリアおよびエクステリアのさまざまな要素を買く主旋律となっている。現代美術の分野で知られるLee氏は、漆をはじめとする韓国の伝統技法を用い、それを極めて高度で複雑な技術によるホワイトラッカーとして、現代的な文脈で再解釈することで高く評価されている。彼の作品は、モダンな素材と漆を組み合わせることが多く、強い視覚的インパクトを放つ、艶やかで反射性の高い表面を生み出す。Lee氏は、漆を通じて、レイヤリング(重層性)、奥行き、物質の変容といった概念を探求し、韓国の職人的伝統とコンテンポラリー・アートの言語とを架橋している。こうした彼のビジョンから、量産フェラーリとして初となるホワイトブレーキキャリパー、そしてホワイトシフトパドルを備えた、この12Cilindriならではの仕様が誕生した。

さらにGRAYCODE氏とillin氏による緻密な作業により、電子音楽がこのフェラーリのエクステリア・リバリーにリズムを刻む。サウンド、空間、そしてテクノロジーとアートの交差点を探求するパフォーマンスやインスタレーションで知られる、この韓国人サウンド&パフォーマンス・アーティスト・デュオは、フェラーリを象徴するV12サウンドを可視化。文字通り 12Cilindriのエンジン音を視覚的なアートワークへと変換し、マラネッロの職人たちによって車体に巧みに表現されている。このリバリーに視覚的な奥行きを与えるために用いられた技法では、同じトランジショナル・ペイントを使用しつつ、ユトーン暗い色味を採用している。これはフェラーリとして初めて採用される、新しくユニークな表現手法となる。そしてCOOL HUNTINGのクリエイティブを牽引するEvan Orensten氏とJosh Rubin氏は、プロジェクトのキュレーターを務めた JaeEun “Jane” Lee氏とともに、フェラーリのデザインおよびR&Dチームと連携しながら、各アーティストの制作活動にインスピレーションを与え、その全体をコーディネートした。

関連情報:https://www.ferrari.com/ja-JP/

構成/土屋嘉久

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