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2025.01.18

真のドライバーのために設計されたアストンマーティン、新型「ヴァンテージ ロードスター」

アストンマーティンは、世界を席巻するヴァンテージのコンバーチブルモデル、新型ヴァンテージ ロードスターを発表した。2024年に発売された新型ヴァンテージは、アストンマーティンのラグジュアリーかつダイナミックな方向へのシフトを継続し、これまでのヴァンテージをはるかに凌ぐ性能とエンゲージメントを実現した。そして今回、真のドライビング体験をさらに高めるヴァンテージ ロードスターが登場した。

最大出力665PSと最大トルク800Nmを発揮するアストンマーティンの4.0リッターV8ツインターボエンジンを搭載したヴァンテージ ロードスターは、クーペに備わるクラス最高水準のパフォーマンス、ダイナミックな感覚、視覚的なエキサイトメントをすべて実現。オープンエアのドライビングで、青空の開放感とスリルという新たな魅力が加わる。これまでにも忘れられないドライビング体験をもたらしたヴァンテージは、典型的でありながらも最先端のブリティッシュスポーツカーの驚異的な魅力をさらに深める。

この新型ヴァンテージ ロードスターの設計は、コンバーチブルが持つスタイル、自由な感覚、冒険心をすべて実現しながらも、従来のコンバーチブルにありがちな設計上の制約は感じられない。ヴァンテージ ロードスターは、そのハードトップもまた美しく、重量増加を最小限に抑え、業界最速のフルオートマチック・ルーフシステムを搭載。この妥協のないコンバーチブルは、ヴァンテージファミリーの新たな一員として迎えるにふさわしい車。

これは、1950年にDB2用(クーペのサルーンとコンバーチブルのドロップヘッドクーペ)のヴァンテージエンジン・アップグレード・パックが発売されて以来、75年にわたって受け継がれてきたアストンマーティン ヴァンテージのオープントップモデルの伝統を継承するもの。このエンジン・アップグレード・パックでは、キャブレターを大型化し圧縮比を高く設計することで、2.6リッターツインカムエンジンの出力を105HPから125HPへと大幅に向上させることに成功した。

アストンマーティンは、2005年にV8のヴァンテージを発表してから今年で20周年を迎える。ゲイドンで製造された最初の「現代的な」アストンマーティンとして、その名を冠した最初のモデルであり、派生モデルではなく独自のモデルとして位置づけられた最初のヴァンテージでもある。その1年後には、アストンマーティンのロードスターバージョンが登場した。

アストンマーティン チーフ・エグゼクティブ・オフィサーのエイドリアン・ホールマーク氏は、次のように述べている。

「新型ヴァンテージの技術的および動的性能は、先行するどのヴァンテージをも遥かに凌ぐ卓越したパフォーマンスを発揮し、現在ではクラス最高水準のスポーツカーと評されています。ヴァンテージ ロードスターは、ヴァンテージ クーペのすべての利点を備えながらも、当社のエンジニアリングおよびダイナミクス・チームによる入念な作業により、洗練性や性能に一切妥協することなく、改革を見事に成し遂げたという点において、これまでの功績と何ら変わりはありません。ヴァンテージ ロードスターは、他に類を見ない世界トップクラスのオープンエア・ドライビング体験を提供します」

ヴァンテージ ロードスターがヴァンテージ クーペの重要なダイナミック特性を維持できたのは、両車の設計とエンジニアリングが順番にではなく、2台とも同時に行われたため。ヴァンテージ ロードスターは、それ自体が独自に開発されたモデルであるため、チームはパフォーマンス、乗り心地、ハンドリング、過剰な追加重量に妥協することなく、機能や特性を実装することができた。

アストンマーティン特有の4.0リッターV8ツインターボエンジンは、従来のヴァンテージ ロードスターと比較して、ターボチャージャーを大型化し、カムシャフトプロファイルを見直し、圧縮比を最適化することにより、出力が155PS、トルクが115Nm向上している。8速パドルシフト・トランスミッションから電子制御式リミテッド・スリップ・デフを介して後輪のみを駆動するヴァンテージ ロードスターは、合計665PSの最高出力と驚異的な800Nmというトルクを誇り、0-97km/h(60mph)までの加速が3.5秒、最高速度323km/h(202mph)という爆発的なパフォーマンスを発揮。

また、クルマ好きに熱烈に支持されているクラシックなフロントエンジン・リアホイールドライブの構成には最先端のテクノロジーが組み合わされている。ルーフを格納するために大きく傾斜したボンネットとエグゾースト・テールパイプの下から発せられる、比類ないV8の轟音がドライバーの耳に飛び込む。

超剛性かつ軽量なルミニウム構造、複合素材のボディパネル、バランスの良いフロントとリアの重量配分(49:51)により、ヴァンテージ ロードスターは、サスペンションが理想的に機能するプラットフォームを実現。フロントにはレースから着想を得た不等長ダブルウィッシュボーン、マルチリンク・リアアクスル、コイルスプリング、ビルシュタイン製DTXアダプティブダンパー(専用チューニング)を採用し、さらに非分離型ステアリングコラムを搭載したヴァンテージ ロードスターは、正確性、バランス、落ち着き、そして何よりも信頼性を備え、ハイパフォーマンスのドライバーズカーの揺るぎない素晴らしい特徴を形成している。

さらにフロント410mmのブレーキ・ディスク(カーボン・セラミック・ブレーキ)は、6ピストンのモノブロック・キャリパーで固定されており、これによりヴァンテージ ロードスターは、素早い減速が可能で、しかもその動作を繰り返し行うことができる。また最適なグリップは、ミシュランが特別に開発し、ヴァンテージ特有の要件に合わせて配合を調整したミシュラン・パイロットスポーツS5タイヤで実現。このタイヤは、ドライでもウェットでも最高のグリップを発揮するだけでなく、卓越したステアリングフィールとプログレッシブな分離特性も備えている。

これらのハードウェアはすべて、6軸センサーを使用した電子制御によって支えられており、クルマの挙動を驚くほど詳細に把握することができる。これにより、ESPシステムによる路面状況や走行スタイルに応じた最適な設定が可能になる。さらに、ヴァンテージ ロードスターは、ヴァンテージ クーペから革新的なアドバンスド・トラクション・コントロール・システムを引き継いでおり、ドライバーはトラクション・コントロールの設定を8つの中から選ぶことができる。

初期設定のレベル5では、最速でクリーンなラップタイムを達成するために最適化される設定になっている。設定値が低いほど介入制御レベルが高くなるため、例えば悪天候時などには、制御によって安心感と安全性がもたらされる。一方で、サーキットで腕を磨きたいドライバーには、トラクション・コントロールをオフにして、電子制御の影響を一切受けない走行を体験できるオプションも用意されている。

ヴァンテージの精神、驚異的な性能、そしてオープンロードへの愛が、クーペからロードスターへと純粋な形で受け継がれるよう、ヴァンテージ ロードスターの構造には当初からいくつかの工夫が施されていた。従来は正反対の目標とみなされていた2つの重要な目標が、当初から最優先事項として取り組まれてきた。それは、ヴァンテージ クーペと比較してヴァンテージ ロードスターの重量を可能な限り軽くすることと、そしてコンバーチブルカーとしては非常に高いレベルの構造的剛性を維持することだった。

これには、構造とボディ全体の荷重経路を特定し、ヴァンテージ クーペよりも高い剛性を得るために車両後部におけるボディの取り付け方法を改良することが含まれる。さらに、コンバーチブルカーに特有の剛性低下を相殺するために、重量を最適化したシアパネルを戦略的に配置し、ヴァンテージ クーペよりも横方向の剛性をさらに高める構造になっている。

ルーフは、従来の「Kフォールド」ルーフよりも高速かつ軽量な「Zフォールド」構成で、トノカバーの必要性を排除し、さらなる軽量化と低重心化を実現。ヴァンテージ ロードスターのルーフは、時速50km/h(31mph)以内であれば開閉操作が可能で、ルーフの開閉にかかる時間はわずか6.8秒。これは、現在販売されている自動開閉式ルーフ装備車の中では最速。さらに、この精巧な操作は、ドライバーが車の半径2メートル以内にいれば、車内に座った状態、あるいは遠隔操作でもキーを使って行うことができる。

このルーフの動作は非常に速く、軽量な設計にもかかわらず、洗練性は損なわれていない。ルーフは8層もの断熱材から構成されており、ルーフを上げた状態での車内の騒音レベルは、ヴァンテージ クーペの車内騒音レベルと同じ。このZフォールドの採用により、ルーフはよりシンプルかつ軽量化され、ヴァンテージ ロードスターの総重量増加はわずか60kgに抑えられている。これは、このカテゴリーの車としては、クラス最高水準の素晴らしい成果となっている。

ロールオーバー構造も、可能な限りの強度と軽量化の両立を目指し、入念に最適化されている。アルミニウム製ロールオーバー・プロテクション・システム(ROPS)は、「キャストルージョン(Castrusion)」と呼ばれるプロセスで成形。これは、鋳造と押出成形の双方から最適な要素を組み合わせる方法で、頑丈で軽量かつシンプルなパッケージングを実現するシステム。

加えて、質量と重量配分の変化を考慮してサスペンション・システムにも注意が払われている。ヴァンテージ ロードスターでは、リアダンパーのソフトウェアの再調整やリアマウントのギアボックスの取付位置の再考が行われている。こうした変更はささいなものだが、アストンマーティンのエンジニアたちが、伝説的なヴァンテージのハンドリング性能をヴァンテージ クーペからヴァンテージ ロードスターに完全に引き継ぐためにどれほど努力したかを物語っている。

ビークルパフォーマンス担当取締役であるサイモン・ニュートン氏は、以下のように語っている。

「ヴァンテージは昨年、現行モデルが旧モデルと比較して出力とトルクが大幅に向上したことで話題を呼び、その鮮やかなパフォーマンスの展開は、熱狂的なファンや純粋派のファンを完全に魅了しました。ヴァンテージ クーペとヴァンテージ ロードスターを同時に開発したことで、ルーフを取り外してもヴァンテージの驚異的なダイナミック性能と俊敏なスポーツ性を妥協することなく維持することができました。このため、ドライバーは運転しながら様々な天候を体感するという新たな要素を楽しみながら限界に挑むことができます。これは、ボディ構造の綿密な最適化と、熟練したダイナミクス・チームによるヴァンテージ ロードスター専用シャシーのチューニングにより実現したものであり、ヴァンテージ クーペの完璧なパートナーと呼ぶにふさわしい存在です」

関連情報:https://www.astonmartin.com/ja/models/vantage-roadster

構成/土屋嘉久

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