ポルシェジャパンは、新型「タイカン4」および「タイカンGTS」の予約受注を2024年11月13日(水)より開始した。なお、今回デビューした新型「タイカンGTS」をはじめ、「タイカンターボ」、「タイカンターボS」、「タイカンターボGT(ヴァイザッハパッケージ装着車両含む)」では、これまでの右ハンドル仕様に加えて、左ハンドル仕様の導入を開始するとしている。
よりシャープなデザイン、高い出力、航続距離の向上、そしてさらに優れた充電性能へと、ポルシェは2024年の初頭にタイカンを大幅にモデルチェンジした。今回、新たに2つのバージョンが加わり、11バージョンのファミリーが完成した。新型タイカンGTSは、グランツーリスモスポーツモデル全体にわたるサクセスストーリーをベースにしている。ローンチコントロール使用時に515kWの最高出力を発揮するこのバージョンは、ターボモデルを除いて最もスポーティ。新型タイカンGTSは、スポーツセダンが提供されます。さらにエントリーレベルのスポーツセダンには、初めて4輪駆動が設定された。
ポルシェのタイカンモデルのラインナップは、かつてないほど充実している。2つのボディバリエーション、4WDと後輪駆動、そして300kWから760kWまでのさまざまな出力レベルのポルシェE-パフォーマンスモーターにより、現在、合計11のバージョンを提供している。そしてタイカンの全モデルに新しいエクステリアカラーが提供される。レジェンドカテゴリーには、スレートグレーネオとペールブルーメタリック、ドリームカテゴリーにはパープルスカイメタリックが加わった。
ポルシェ モデルライン担当副社長のケビン・ギーク氏は、次のように述べている。
「非常に幅広いタイカンのラインアップにより、私達はお客様の幅広いご要望とモビリティニーズに応えます。当社の最新の2つのイノベーションは、この卓越した幅の広さを示すものです。すでに初代タイカンGTSでさえ、タイカン4Sとタイカンターボの間に位置するモデルラインのスポーティな旗手でした。今回導入する新しいモデルも例外ではありません。また、スポーツセダンのタイカン4は、エントリーモデルの高い効率性と4輪駆動の優れたハンドリングを兼ね備えています」
もちろん2つのニューモデルには、ポルシェが年初にタイカンをアップデートした際に採用したデザイン、テクノロジー、装備の面での数多くの強化がすべて備わっている。この電動スポーツカーは、ほぼすべての分野で先代を凌駕している。新しいモデルはパワーが増して航続距離が長くなり、加速タイムと充電時間が短縮され、安定性が向上した。タイカンの全バージョンにはさらに充実した標準装備リストが用意されており、最新世代のポルシェドライバーエクスペリエンスが装備される。
全てのモデルで先代モデルの出力を最大80kW上回る新型リアアクスルモーターを備えた先進のパワートレイン、最適化されたソフトウェアを使用する改良型パルスインバーター、より強力なバッテリー、改良されたサーマルマネジメント、次世代ヒートポンプ、改良された回生および4WDストラテジーなど、複数の要因によって性能と効率の両面が向上した。さらに高速からの減速時の最大回生性能は、400kWまで向上している。
GTSは、グランツーリスモスポーツを表している。1963年のポルシェ904カレラGTS以来、この3文字はポルシェファンの間で特別な評価を得てきた。タイカンのモデルシリーズにもこの伝説的なアルファベットの組み合わせのバージョンが登場。スポーティなオールラウンダーであるタイカンGTSは、ローンチコントロールを使用した場合、先代モデルを75kW上回る最大515kWのオーバーブーストパワーを発揮。標準装備のスポーツクロノパッケージに搭載された新しいプッシュトゥパス機能は、ボタンにタッチするだけで最大70kWのブーストを10秒間呼び出すことができる。
タイカンGTSでは、プッシュトゥパス機能にも特にスポーティな特徴があり、低速走行時もトルクがローンチコントロールレベルまで上昇する。タイカンターボGTと同様に、ブーストはメーターパネルのカウントダウンタイマーによって表示され、スピードメーターのアニメーションリングでダイナミックに演出される。
新型タイカンGTSの0-100km/h加速は、先代モデルよりも0.4秒速い、わずか3.3秒を実現。0-200km/h加速タイムはわずか10.4秒で、従来よりも1.6秒短縮されている。航続距離も120km以上向上し、最大628km(WLTP)となっている。そしてGTSの爽快なキャラクターを適切に表現するために、タイカンターボSに似たさらに特徴的なサウンド特性が与えられた。このサウンド特性は他のタイカンモデルとは一線を画している。
エクステリアもインテリアも同様に個性的となっている。エクステリアに施されたブラックやアンスラサイトグレーの数多くのディテールは、GTS特有のもの。先代モデルと比較してタイカンGTSには、ブラック(ハイグロス)のインレイを備えたスポーツデザインのフロントおよびリアエプロンが新たに採用されている。エクステリアミラーのベースもブラック(ハイグロス)となる。標準装備のタイカンターボSエアロデザインホイール(20インチ)とオプションのRSスポーツデザインホイール(21インチ)は、いずれもGTS専用のアンスラサイトグレーに塗装されている。
インテリア素材の多くは、タイカンターボGTモデルから採用された。たとえばタイカンGTSには、スポーティなRace-Texのエクステンションスコープとブラックスムースレザーのエレメントが標準装備される。さらに、アダプティブスポーツシートプラス(18way電動調整機能付)、モードスイッチとステアリングヒーターを備えたGTマルチファンクションスポーツステアリングホイール、プッシュトゥパス機能とサーキットモードを含むスポーツクロノパッケージも含まれている。
タイカンターボGTでお馴染みのGTマルチファンクションスポーツステアリングホイールには、プッシュトゥパス機能とエネルギー回生用の2つのモードスイッチとパドルが装備され、要望に応じてブラックRace-Tex仕様を選ぶことができる。さらにオプションのGTSインテリアパッケージには、カーマインレッドに加えてスレートグレーネオが追加された。メーターパネル、パワーメーター、スタートグラフィックには“Taycan GTS”ロゴがあしらわれている。また、BOSEサラウンドサウンドシステムも標準装備される。
さらにGTS専用シャシーとオプションのリアアクスルステアリングは、特にスポーティな印象を与える。ポルシェ アクティブサスペンション マネジメント(PASM)を含むアダプティブエアサスペンションは、ポルシェ トルクベクトリング プラス(PTVプラス)との組み合わせで標準装備される。また、GTS専用チューニングを施したポルシェ アクティブ ライドサスペンション コントロールシステムをオプションで装備できる。ダイナミックな走行条件では、各ホイールの荷重を最適かつ個別に配分することで路面とのほぼ完璧なコンタクトを確保。さらに、ポルシェアクティブライドサスペンション コントロールシステムは、日常的なドライビングシーンにおける快適性を向上させる。
高い効率性と4WDを組み合わせたタイカン4クロスツーリスモに続いて登場した新型タイカン4スポーツセダンの性能は、タイカンのベースモデルに相当する。標準装備のパフォーマンスバッテリーまたはオプションのパフォーマンスバッテリープラスのどちらをアンダーボディに装着するかによって、ローンチコントロール使用時に最大300kWまたは320kWのオーバーブースト出力が得られる。
航続距離もバッテリーの種類によって異なり、パフォーマンスバッテリーを使用した場合は最大559km、パフォーマンスプラスバッテリーを使用した場合は最大643km(いずれもWLTP)の走行が可能。これによってこの2つのバージョンは、対応するタイカンモデルの値をわずかに35kmほど下回りながらも4輪駆動モデルの中では文句なしの長い航続距離を誇る。
そして、フロントアクスルとリアアクスルにそれぞれ1基の電気モーターを搭載したタイカン4は、後輪駆動のタイカンよりも走行安定性が高く、トラクションも向上している。これは加速値にも反映されており、タイカン4の0-100km/h加速タイムは4.6秒で、80kgの重量増にもかかわらず後輪駆動モデルを0.2秒上回る。ポルシェは、モデルサイクルを通して4輪駆動ストラテジーを改良してきた。もちろん新しいタイカン4も、より高い効率を実現するためにこのような最適化の恩恵を受けている。つまり、トラクション、ドライビングダイナミクスおよび走行安定性が許す限り、フロント電気モーターは電気的に切り離されており、加速時や回生時など必要なときには数ミリ秒以内にスイッチが入る。
そのエクステリアでは、19インチタイカンエアロホイール、ブラックのブレーキキャリパー、LEDマトリックスヘッドライトなど充実した標準装備が用意されている。さらにポルシェ トラクション マネジメント(PTM)とポルシェ アクティブ サスペンション マネジメント(PASM)を備えたアダプティブエアサスペンションも標準装備される。
インテリアには、フロントコンフォートシート(8way電動調整機能付)、ブラックパーシャルレザートリム、ダークシルバーアクセントパッケージ、レザーマルチファンクションスポーツステアリングホイール、シルバーブラッシュアルミニウムドアエントリーガード、サウンドパッケージプラスが標準装備となる。パーシャルレザーインテリアには、スレートグレーのほかブラック/チョークベージュのツートーンバージョンも用意されている。
関連情報:https://www.porsche.com/japan/jp/models/taycan/taycan-models/taycan/
構成/土屋嘉久