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2025.11.10

ロールス・ロイスがフラッグシップモデル「ファントム」の100周年を称えるイベントを開催

ロールス・ロイスは、ラッグシップ・モデル「ファントム」の100周年を祝して、世界最高峰のビスポーク・クラフツマンシップに焦点をあてたイベント「BESPOKE EXPRESSIONS – ファントム100周年を祝して」を東京・麻布台ヒルズアリーナにて開催した。1925年の誕生以来、ロールス・ロイスの頂点に立ち続けるファントムは、ラグジュアリー、クラフツマンシップ、そして革新性の結晶として、時代の文化や流行を形づくり、その精神を牽引してきた。その輝かしい歴史の中で生み出された多彩な創作は、今もなお個性を表現する究極の存在として、豊かなインスピレーションを与え続けている。同イベントでは、時を超えて愛され続けるファントムのビスポーク・クリエーションの魅力を、4台の特別モデルを通して余すところなく紹介した。

会場に一歩足を踏み入れると、様々な時代や製品を通してファントムの100年の歴史を映し出す映像がマルチスクリーンで映し出されている。会場内には、1930年代のヘリテージカー「ファントムII コンチネンタル」や、世界限定25台のプライベート・コレクション「ファントム・シンティラ」、唯一無二の「ファントム・オリベ」、そして日本初公開となる最新プライベート・コレクション「ファントム・センテナリー」の4台のファントムが展示。さらに、色鮮やかなビスポークのためのマテリアルやアクセサリー・コレクション、音楽を通じてファントムの歴史を彩ってきた様々な時代を体験できるコーナーも設けられ、訪れる者を世界最高峰のビスポーク・クラフツマンシップが織りなす、卓越した美と感性の旅へ誘う。

ファントム・センテナリー

日本で初めて公開されるのは、ファントムの100周年を記念して製作されたプライベート・コレクション「ファントム・センテナリー」。ロールス・ロイスの本拠地グッドウッドで先月発表された、世界に25台しか存在しない精巧なこのビスポーク・モデルは、1世紀にわたりファントムの歴史を形づくってきた象徴的な人物、顧客、重要モデル、旅、場所、瞬間に敬意を表してデザインされた。

3年にわたる開発期間を経て、新技法の導入と4万時間以上の作業の結晶として誕生したファントム・センテナリーは、ロールス・ロイスのデザイナー、エンジニア、職人たちからなるビスポーク・コレクティブがこれまで手掛けた中で、最も精緻かつ野心的な技術を採用したプライベート・コレクションとなる。

1920年代から現代に至るまで、ファントムの時代ごとの精神とアイデンティティを探求し、著名なオーナーや、ロールス・ロイスを支えた重要人物、ファントムが構想され製造された場所、そしてそれぞれの時代を特徴づけた出来事などが金属、木材、塗装、ファブリック、レザー、刺繍でひとつの見事な作品に融合されている。まるで一冊の書物のように、ファントムの100年の歴史を象徴的な要素とともに紐解き、この特別なモデルのオーナーがこれから長い年月をかけて鑑賞し、読み解いてもらえる豊かな物語を表現している。

ファントム・シンティラ

ロールス・ロイスを象徴するスピリット・オブ・エクスタシーへのオマージュを込めたプライベート・コレクション「ファントム・シンティラ」は、永遠のミューズであるスピリット・オブ・エクスタシーの優雅さ、躍動感、幻想的な美しさを表現した世界限定10台の特別モデル。ラテン語で「閃光」を意味する言葉にその名を由来する「ファントム・シンティラ」は、ギリシャの大理石像「サモトラケのニケ(The Winged Victory of Samothrace)」にインスピレーションを得て、スピリット・オブ・エクスタシーのフィギュアに精巧なセラミック仕上げが施されている。そのデザインは、自動車が通り過ぎる時に垣間見えるドレスの動きにインスピレーションを得たもので、スピリット・オブ・エクスタシーが車両の通り過ぎる一瞬だけ視界に写りこみながらも、長く心に残る深い印象が表現されている。

そのエクステリアは、ビスポークによるツートーン仕上げで、ボディ上部にはアンダルシアン・ホワイトが、ボディ下部には「サモトラケのニケ」の由来となったサモトラケ島を囲む海の色から着想を得たトラキアン・ブルーが配されている。繊細なメタリックフレークが海面に反射する太陽光の輝きを再現しており、手塗りのダブルコーチラインとスピリット・ブルーのホイール・ピンストライプが、優雅なエクステリアを完成させている。インテリア全体には優美なビスポークの刺繍が施され、スピリット・オブ・エクスタシーのエレガントな躍動感を捉えた精緻なギャラリーのアートワークが展開されている。

ファントム・オリベ

2021年に発表された「ファントム・オリベ」は、日本古来の陶器である織部焼の暗緑色とクリーム色の釉薬から着想を得て、実業家の前澤友作氏のためにロールス・ロイスとエルメスのビスポーク・スペシャリストがコラボレーションし誕生した。双方のブランドが誇る素材、技法、ノウハウを駆使し、密に連携してデザインし、熟練の職人たちによって製作された唯一無二のモデルとなる。近年のビスポークのファントムを代表するこの壮麗な一台は、大胆で明確、かつ想像力豊かな前澤氏のビジョンを具現化し、プライベートジェットの静謐なエクスクルーシブ空間と対をなす「陸のジェット」として構想された。

そしてエクステリアには、織部焼にインスピレーションを得た「MZオリベ・グリーン(MZ Oribe Green)」と名付けられたビスポークの特別な塗装が施されている。一方インテリアは、パリのエルメスのデザイナーや職人たちと、グッドウッドを拠点とするロールス・ロイスのビスポーク・コレクティブのデザイナー、エンジニア、職人たちが心をひとつにし、力を結集してつくり上げたもので、顧客の心に描かれたビジョンがユニークかつ現代的な表現で調和的に受け継がれている。すべてのディテールにおいて、両ブランドが誇る伝統を体現する仕上がりを追求した。織部焼特有の深みのある光沢を持つ釉薬が見事に表現されており、職人たちの知見、ビジョン、技術、そして精神が融合したこの1台は、両ブランドの最高峰の職人とその卓越した技術力を映し出している。

ファントムII コンチネンタル

「ファントムII コンチネンタル」は、1930年代に世界でわずか279台のみ生産されたヘリテージカー。この希少な車両は、「ファントム II」よりホイールベースが短く設計されており、世界中の最高級コンコースの芝生でよく見られ、戦前のロールス・ロイスの中でも特に重要なモデルのひとつとされている。

ロールス・ロイス・モーター・カーズ アジア太平洋リージョナル・ディレクター アイリーン・ニッケイン氏は、以下のように述べている。

「一世紀に渡るロールス・ロイスを象徴するファントムの歴史は、単なる自動車の進化の物語にとどまらず、それぞれの時代の社会や文化、技術の変遷を映し出す壮大な文化史でもあります。歴代のオーナーの個性やビジョンを具現化してきたファントムは、手作業で製造されるロールス・ロイスの車が、『唯一の限界はあなたの想像力』であるという私たちの理念に触発された、お客様のための唯一無二の芸術品であることを示しています。その革新性と細部に宿る職人技を通じて、時代を超えて愛され続けるファントムのビスポークによる創造性の魅力をご紹介できることを大変嬉しく思います」

関連情報:https://www.rolls-roycemotorcars.com/ja_JP/bespoke/private-collection-cars/phantom-centenary.html

構成/土屋嘉久

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