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2025.05.10

北極圏の極寒環境下で驚異的なパフォーマンスを実証した「レンジローバー エレクトリック」のプロトタイプ

レンジローバーは、電動ラグジュアリーSUVとはなにかを再定義し、その名にふさわしい比類なきドライビングエクスペリエンスの創造を目指している。このミッションをさらに推進するべく、「レンジローバー エレクトリック」プロトタイプ車両が、北極圏の極寒環境下で2シーズン目となるテストと開発を無事完了した。凍結した湖や陸地のコースを走行するテストは、累計45,000マイルにまでおよぶ。北欧での直近の冬季シーズンは、エンジニアが「レンジローバー エレクトリック」の先進的な熱管理システムを過酷なスケジュールでテストすることができた。さらに凍結した湖の路面によって、シングルペダルドライビング機能やスイッチャブル・ツインチャンバー・エアサスペンションなど、ダイナミクス性能に関する貴重なテストも実施できた。

スウェーデンのアリエプローグで行われた最新の開発フェーズでは、エンジニアは「レンジローバー エレクトリック」の新たなThermAssistテクノロジーの検証に取り組んできた。この先進的な車載熱管理システムは、暖房エネルギー消費量を最大40%削減し、マイナス10℃という低温環境においても熱を回収し、推進システムや車内を暖めることを目的としたもの。

このような優れた熱管理テクノロジーによって「レンジローバー エレクトリック」は、極寒の気温下でも航続距離の最適化を実現する。また、極端な気温による充電性能への影響を最小限に抑え、車両を充電する能力を維持できるようにする。そして、外気が冷え込んでいても車内では常に暖かい状態が保たれるため、乗員の快適性も実現。

JLRのプロダクト・エンジニアリング担当エグゼクティブ・ディレクターであるトーマス・ミューラー氏は、次のように述べている。

「アリエプローグのような過酷で予測不能な環境において厳格なテストを行うことは、『レンジローバー エレクトリック』の実用的な信頼性と耐久性を確保するうえで不可欠です。北極圏における2回目の冬季シーズンは、当社の新たなThermAssistテクノロジーをテストする絶好の機会となり、そのパフォーマンスは期待を大きく上回るものでした。このテクノロジーは、『レンジローバー エレクトリック』の航続距離をインテリジェントに最適化するとともに、必要に応じて充電速度を維持するのにも役立ちます」

「レンジローバー エレクトリック」に搭載される800Vの高電圧バッテリーは、JLRで初めて自社設計・製造したもので、エネルギー密度、航続距離、充電時間を最適化する。レンジローバーに期待されるエフォートレスなパフォーマンスと洗練されたデザインを実現するこの電動ラグジュアリーSUVは、Cell-to-Pack(セルトゥパック)方式を採用しており、最高のパフォーマンスを提供する。また「レンジローバー エレクトリック」の117kWhバッテリーは、344個のプリズム型セルを2層に積み重ねたレイアウトで、完全に密閉され、スマートにパッケージングされている。

レンジローバーにおけるエクスペリエンスの核心となる、あらゆる地形に対応する走破能力と洗練性は、シングルペダルドライビングやスイッチャブル・ツインチャンバー・エアサスペンションなどの採用によって、EVになっても受け継がれる。エフォートレスで余裕のあるパワーを備えた「レンジローバー エレクトリック」は、シングルペダルドライビングを新たな次元に引き上げる。

同モデルでは、車両の減速と回生ブレーキによるバッテリーへの充電に加え、テレインレスポンスとも連動するようになっている。シングルペダルドライビングでは、車両を完全に停止させてヒルホールドを起動するため、ブレーキを踏むことなく再発進することができる。その「レンジローバー エレクトリック」の特長は、過酷な地形でもシングルペダルドライビングができること。レンジローバーのエンジニアは、北極圏のテスト施設において、28℃と17℃のスプリットμ路でパフォーマンスを検証した。

「レンジローバー エレクトリック」は、本来のレンジローバーとして求められる安定性をどのような状況であっても維持する必要があった。そのため、EVモデル特有の重量配分によって生じる車体の動きを管理するために、スイッチャブル・ツインチャンバー・エアサスペンションの開発を徹底的に行なった。

JLRの車両エンジニアリング・ディレクターであるマット・ベッカー氏は、以下のように語る。

「『レンジローバー』のドライビングキャラクターを実現するためには、走破性能と洗練性をシームレスに融合させる必要があります。しかし、EVにおいて、他の性能を損なうことなく両方を実現することは極めて困難でした。今回、ねじり剛性を高め、応答性を改善することで、『レンジローバー』のドライビングエクスペリエンスを維持することができました。私たちは、『レンジローバー』における必須要素と最新の先進技術を組み合わせることで、この目的が達成できたのです」

北極圏の氷上コースを走破したことで、「レンジローバー エレクトリック」のAWD(全輪駆動)テクノロジーがあらゆる路面に対応できることが実証された。内燃機関(ICE)よりも精密なトルク伝達により、インテリジェントドライブラインダイナミクス(IDD)テクノロジーが後輪のトルクを100%から0%まで調整し、トラクションロスを防止。また、インテグレイテッド・トラクション・マネージメントと連動することでトラクションの安定性を維持し、モーターの回転速度を50ミリ秒以内にコントロールして、ICE車両の同等モデルに比べて最大100倍速くスリップを制御する。「レンジローバー エレクトリック」プロトタイプ車両は、アリエプローグでの2シーズン目となるテストを完了したが、予約開始に向けて、厳格なテストと開発プログラムをさらに継続していく。

関連情報:https://www.landrover.co.jp/range-rover/

構成/土屋嘉久

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