アストンマーティンは、2025年3月31日(現地時間)、走行するValhalla(ヴァルハラ)の公式画像を公開した。エキサイティングな新型モデルヴァルハラについては、2025年第2四半期の生産開始を前に、英国の公道およびバルセロナ近郊のテストコースで最終的な検証確認・承認が進められている。
ヴァルハラは、テストコースとして使用されるサーキットでも公道でも、余裕を感じさせる姿を見せている。ポディウムグリーンとライムグリーン、ヴァーダントジェイドとヴァルキリーゴールドの両方のカラーリングで撮影されたサーキットのヴァルハラは、アストンマーティンのエンジニアと、ル・マンで3度クラス優勝を収めている同社開発ドライバー、ダレン・ターナー氏にその実力が試されている。
このヴァルハラの最終的な検証は、スペインIDIADAの試験場の高速周回路やウェットおよびドライハンドリング路など数か所で行われ、ステアリング、アクティブ・エアロダイナミクス、ブレーキシステムの熱的性能に関する最終キャリブレーション承認が進められている。一方サテンシンティラシルバーとライムグリーンというカラーリングで公道を走行する姿を撮影されたもう一台のヴァルハラは、英国の路上で最終的なダンパーのキャリブレーションを行っている。
ビークルパフォーマンス・特性担当取締役のサイモン・ニュートンは、次のように述べている。
「エンジニアリングとダイナミクスのチームにとって、ヴァルハラをライバルたちと一線を画す存在にする前例のない動的性能の幅は、開発時に多くの新しい可能性をもたらしてくれました。ハイブリッド・パワートレインが1,079PSと1,100Nmという組み合わせを生み出すため、驚異的なパフォーマンスは発揮できて当然です。そのパワーを活用して洗練されたものにし、公道でもサーキットでも並外れたスーパーカーとするためには、アクティブ・エアロダイナミクスとインテグレーテッド・コントロール・システムの統合に不断の努力を要しました」
そしてこのヴァルハラは、数々の「初」を達成している。アストンマーティン初の量産ミッドエンジン・スーパーカーであり、EV専用モードでの走行性能を持つ初のプラグインハイブリッドの量産車でもある。アストンマーティン史上最高のパフォーマンスを誇るV8エンジンである、ビスポークの4.0リッターツインターボ・フラットプレーンクランクV8エンジンを搭載した初のモデルであると同時に、電気モーターとリア電子制御ディファレンシャル(E-デフ)を備えた、新しい8速デュアルクラッチ・トランスミッション(DCT)も初めて採用している。また、フロント・アクスルの最新型のツインモーターも初めての採用で、トルクベクタリングと前輪駆動システムに寄与する。
アストンマーティン・パフォーマンス・テクノロジーズとF1で培ったパフォーマンス重視の手法とテクノロジー、目を見張るデザイン、スリリングなドライビング・ダイナミクスを融合した類まれな性能を誇るヴァルハラは、限定999台のみの生産となり、2025年第2四半期に販売開始される予定となっている。
関連情報:https://www.astonmartin.com/ja/models/valhalla
構成/土屋嘉久