独立系グローバル・ホスピタリティ・カンパニーであるバンヤン・グループは2024年8月20日、京都市東山区に「バンヤンツリー・東山 京都」を開業した。「バンヤンツリー・東山 京都」は日本におけるバンヤンツリーのフラッグシップ・ホテルであり、52室のラグジュアリーな客室、バンヤンツリー・スパ、そして2つの個性的なダイニングを備えたこの隠れ家的なホテルは東山・祇園地区のインターナショナルブランドホテルでは唯一、天然温泉の源泉を備えている。
バンヤンツリー・東山 京都は、ユネスコの世界遺産に登録された清水寺のすぐ側の高台に位置し、伝統的な日本建築とモダンエレガンスが調和したホテルだ。京都のホテルとしては唯一、能舞台を有するなど、能の芸術的な美しさと「幽玄」の概念にインスパイアされた当ホテルは、魅惑的な隠れ家を提供。デザインのひとつひとつは、幻想的な優雅さと静かな感嘆を呼び起こすよう丹念に設計されている。
世界的建築家、隈研吾氏をマスターアーキテクトに迎えたバンヤンツリー・東山 京都の建築は、周囲の豊かな自然とシームレスに融合し、日本の伝統的な建築技術を取り入れながら、現代的な要素も取り入れることで、東山の景観と見事に調和した建築となっている。ヒノキなどの天然木材をふんだんに活用した美しいホテルのファサードは、この地域が持つ時代を超えた魅力を引き立てる。
大きな窓と開放的な空間は、周囲の山々や緑豊かな庭園の静謐な美しさを室内に優しく導くよう計算され、幽玄で非日常的な隠れ家を作り出す。京都の職人が庭園と竹林を再生し、生物多様性を高めるとともに、歴史ある日本庭園の伝統技術を反映させている。
インテリアデザイナー・橋本夕紀夫氏がデザインした客室は、日本の伝統的な技法とモダンでナチュラルな要素を融合させ、大きなヒバの木のバスタブ、畳、天然木、金箔のアクセントなど、五感を刺激し、比類なきサンクチュアリを提供する。客室タイプには、京都市街のパノラマビューが楽しめる部屋や 、プライベート温泉付きで小庭園や青々と茂る竹林、能舞台を見渡せる「ONSENリトリート」などが用意されている。
10名まで利用可能な個室を含め、48席の特別な割烹料理「りょうぜん」では、極上の食の旅を楽しめる。料理長の会席コースメニューは、芸術性と持続可能性の両方を讃えた一皿一皿が見どころで、地域の旬の食材を中心に、その産地を物語るようなメニューが提供される。京野菜や京都の味噌、京都ならではの黒七味など調味料にもこだわり、地元の食材をふんだんに使っており、京都の清らかな軟水に合う昆布を求め辿り着いた5年熟成の利尻昆布からとったコクのある出汁に、鰹節と鮪節を加えたこだわりの出汁は、深いうま味を堪能することができる。
わずか20席の隠れ家的なバー「BAR RYOZEN」では、選りすぐりの日本酒と独創的なカクテルを楽しめる。あまり府外に流通しない希少な日本酒を含む30種類以上の京都の地酒とプレミアム日本酒を取り揃えており、テイスティングセットでお気に入りを探すのもお勧め。RYOZEN抹茶ジントニックやMirinブリーズなど、ローカル食材を使ったカクテルはディナーの前奏曲としても相応しい。また、希少な日本産ウィスキーは愛好家も満足させるセレクションとなっている。
バンヤンツリー・スパでは、日本の伝統的な癒しとバンヤンツリー独自のセラピー技術を融合させた、心や精神を含めたホリスティックな蘇り体験が提供される。各スパトリートメントは、温泉やスチームサウナを備えた贅沢なトリートメントルームで、深いリラクゼーションとリチャージを届けるべく、細心の注意を払って厳選された内容となっている。
さらに、男女別の温泉大浴場には内湯と露天風呂を備え、心身ともにリラックスしてくつろげる。
バンヤンツリー・東山 京都では、宿泊ゲストは、ホテルが企画するプライベートな文化体験を通して、京都の伝統芸術を探索し、その魅力に触れることができる。一例として能面師・中村光江氏の工房を個別に訪問し、日本文化の真髄に触れる体験を紹介する。ここでは、能楽の伝統の証であり、ユネスコの世界無形文化遺産にも登録されている能面を制作する職人の技を目の当たりにできる。
この特別な体験は、能面に秘められた魂の芸術性を深く理解するだけでなく、生きた伝統に触れる貴重な機会だ。その他にも、ホテルからほど近い静寂に包まれた泉涌寺での非公開の香道体験もアレンジ可能だ。日本古来の香の芸術を発見し、深い安らぎと精神的なつながりを呼び起こす体験が待っている。