マセラティは、長きにわたる同社のモータースポーツの歴史にオマージュを捧げ、日本限定となる2台の「MC20 チェロ」を発表した。マセラティのモータースポーツを代表する2色、青を基調とした「MC20 チェロ ブルー インフィニート」と赤を基調とした「MC20 チェロ ロッソ ヴィンチェンテ」の2つのモデルで、どちらも各2台ずつの限定生産であり、合計4台のみが製造される。なお、デリバリー開始は、2025年1月以降を予定している。
1914年のブランド設立以来、マセラティは様々なモータースポーツのシーンで活躍してきた。その中でも、青と赤はマセラティのモータースポーツを語る上で欠かせない色となる。元々、マセラティのロゴには青と赤が用いられており、これはマセラティ発祥の地であるボローニャ市の紋章に同じ色が使われていることに由来していると言われている。また、その後のモータースポーツシーンでも、多くのマセラティのレーシングカーには赤や青を基調としたボディカラーが採用され続けている。
今回、これらの歴史にオマージュを捧げて特別に制作されるMC20 チェロは、マセラティのデザインセンターであるチェントロスティーレが日本のために手掛けた独自モデルで、過去の名車「250F T3 “ピッコロ”」および「350S」からインスピレーションを得ている。1950年代後半のレース車両を現代のMC20に融合させ、当時のレーシングスピリットをオープントップデザインにより再現。この特別仕様車は、モータースポーツに深い造詣を持つ日本の顧客に向けて、マセラティのレーシングヘリテージを語る特別なモデルとして誕生した。
「MC20 チェロ ブルー インフィニート」と「MC20 チェロ ロッソ ヴィンチェンテ」は、1950年代後半の名車「250F T3 “ピッコロ”」や「350S」で使用された外装デザインを、現代のMC20に再現した特別なモデル。これらの限定車は、当時のモータースポーツで主流だったオープントップのスタイルを継承し、日本市場向けにMC20 チェロとして再現された。
「MC20 チェロ ブルー インフィニート」とは、イタリア語で「無限の青」を意味し、1958年に登場した「250F T3 “ピッコロ”」からインスピレーションを受けたモデル。ブルーを基調としたボディに白のバードケージデザインが施され、フロントグリルやCピラーのトライデントバッジもホワイトで統一されている。マセラティのブランドカラーでもあるブルーを基調とし、高潔で純粋なレーシングDNAを象徴している。
一方、「MC20 チェロ ロッソ ヴィンチェンテ」は「勝利の赤」を意味し、「350S」と同様に、青と白の3色ストライプが施されている。ボンネットからエンジンフードにかけて続くソリッドホワイトとブルーパステルのトリプルストライプが特徴的で、ルーフ格納部分には、ソリッドグレーの大きなロゴが配されている。このデザインは、力強さとダイナミズムを強調し、存在感を放つ一台となっている。
インテリアも各モデルの外装色に合わせており、「MC20 チェロ ブルー インフィニート」は青と黒のコントラスト、「MC20 チェロ ロッソ ヴィンチェンテ」は赤と黒のコントラストで仕上げられている。両モデルともにレーシング仕様のアルカンターラインテリアを採用し、外装との調和を意識したデザインとなっている。また、日本市場で人気の高いサスペンションリフター、カーボンセラミックブレーキ、先進運転支援システム(ADAS)を標準装備。ホイールはグロッシーブラックのミロンホイールで、両モデルともにブルーのブレーキキャリパーが搭載されている。
関連情報:https://www.maserati.com/jp/ja/models/mc20
構成/土屋嘉久