Menu
  • Top
  • Cars
  • アルピーヌ「A110 R TURINI」、ラリーの魂を宿したライトウェイトスポーツの魅力【PR】
Cars
2025.03.31

アルピーヌ「A110 R TURINI」、ラリーの魂を宿したライトウェイトスポーツの魅力【PR】

レースの世界はクルマ好きの心を熱くする。そこに関わる人々は1秒を削り、誰よりも速く駆け抜けることに情熱を傾ける。そのひたむきな姿勢に共感を覚え、技術の進化も伴いながら、ひとつの文化として多くの人に支えられ続けている。

中でも、より身近で我々の心を熱くさせるのがラリー競技である。これは、自動車の黎明期に各メーカーがクルマの性能をアピールする場として始まったコンペティション。市販車をベースにレースに必要な装備を施し、ドライバーとコ・ドライバーの2人でゴールを目指す。この競技における象徴的なイベントが「モンテカルロ・ラリー」である。

このラリーは、1911年にスタートした世界屈指の歴史を誇るモータースポーツイベントだ。地中海沿岸のモナコ公国を起点に、背後のアルプスを巡り、再びモナコへ戻る。峠道を主体としコースの中でとりわけチャレンジングなのが、アルプスへと駆け上がる急峻な山道「チュリニ(TURINI)峠」を舞台としたスペシャルステージである。ここは天候が目まぐるしく変わるテクニカルなパートとして知られるが、そこを華麗に駆け抜けたラリーカーは後世に語り継がれる存在となっている。なかでも印象的なのが初代のアルピーヌ「A110」だ。

アルピーヌは、フランスでルノー車の販売とチューニングを手がけ、自身もレースドライバーとして活躍したジャン・レデレが興したブランドである。同社初のスポーツカー「A106」は1955年にデビュー、60年にはルノー・ドーフィンをベースとした「A108」をリリース。そして、その進化版として63年に登場したのが、今なお名車として誉れ高い「A110」だ。

初代「A110」は軽合金チューブのバックボーンフレームにFRPボディをまとったリアエンジンのライトウェイトスポーツカーとして人気を獲得。年を追うごとにエンジンを拡大するなどしてスポーツカーとしての資質を高めていった。そして、その実力が大きく花開いたのがモンテカルロ・ラリーである。

「A110」は1971年のヨーロッパラリー選手権におけるモンテカルロ・ラリーで表彰台を独占し、同年のチャンピオンを獲得。さらに73年にはその年に創設された世界ラリー選手権(WRC)の開幕戦モンテカルロで勝利を飾り、その勢いのまま全13戦中6勝を挙げ、WRCの初代ワールドラリーチャンピオンに輝いた。

徹底した軽量化

この輝かしい歴史に惹かれるファンは多く、「A110」は世界的な名車の一台として数えられるようになった。そしてその初代の軽量・コンパクトという美点と、往年のボディデザインをまとった現代版が2017年に復活。驚きと称賛を持って迎えられたのも記憶に新しい。現代版のアルピー「A110」は、このモデルのために開発されたプラットフォームをベースに、ミドシップ2シーターのパッケージを採用。車体中央には1.8ℓ直列4気筒ターボエンジンを搭載し、必要にして十分な装備を確保。さらに、しなやかな足回りを持つバランスの取れたピュアスポーツカーとして、確たるポジションを築いてきたのである。

当初はシンプルだったモデル構成も、装備を充実させた仕様や走行性能を磨いたバリエーションが追加されてきた。そして去る2024年に登場したのが「A110 R チュリニ」だ。これは数ある「A110」シリーズの中でも特にラディカルなモデル。過激でレーシーな“R”の、数々の名車が育ってきた “チュリニ”なのだから、走りを期待しない人はいないだろう。

実際、その仕様は標準型とは大きく異なる。エクステリアにはカーボン製パーツが多用され、前後アンダースポイラー、サイドスカート、スプリッター、さらにはスワンネックマウントのリアウィングを装備。これらはすべて空力性能を向上させるためのもの。ボンネットもカーボン製に変更され、リアウィンドーもガラスからカーボンパネルに置き換えられた。

ベースとなった「A110 R」ではカーボンホイールが設定されていたが「チュリニ」では通常タイプの18インチアルミホイールを採用。減衰力調整機能付きダンパーを備えた専用サスペンションも備わる「A110」シリーズの中でも特にスパルタンな仕上がりとなっている。

毎日がスペシャルステージ

低いサイドシルを跨いで室内に潜り込み、サベルト製6点式レーシングハーネスを締め上げてカーボンバケットシートに身体を固定する。その瞬間、まるでラリーのスタートラインに立つレーシングドライバーのような高揚感が湧き上がる。

しかし「A110 R チュリニ」の初動は意外にもジェントルだった。締め上げられた足回りながら、路面の凹凸をいなすように素早く吸収し、フラットな姿勢をキープ。ステアリングの手応えもしっかりしており、直進時の保持力も高い。軽快な印象が強い「A110」だが、「R チュリニ」ではどっしりと安定したスタンスが際立っている。そのスパルタンな様相ほどの苦行は強いられず、ノーマルが持つ快適性が大きく損なわれていないのが嬉しい。

とはいえ、スロットルを深く踏み込めば、「A110 R チュリニ」が持つポテンシャルは一気に解き放たれる。1.8ℓ直4ターボが発生する300PS/340Nmは「A110」 の「S」や「GT」と共通だが、レスポンスは鋭く、淀みなく吹け上がる加速感は爽快の一言に尽きる。速度を上げるごとに車体が路面に吸い付くような感覚を伴ってくるのは、空力性能の向上によるものだろう。磨かれたエアロダイナミクスや軽量化のおかげで0-100km/h加速はノーマル比で0.2秒短縮、最高速も伸びているというから、サーキットでのアドバンテージも明白だ。

そしてやはり、旋回時の安定度の高さとワインディングロードなどでの身のこなしの軽さには惚れ惚れしてしまう。もともと「A110」は軽快なフットワークが魅力だが「R チュリニ」ではさらに車高を低めダウンフォースも高まっているから、どんなシーンでも安定性の向上が実感できる。右に左にとステアリングを切るような九十九折では、旋回中心がドライバーの位置にあるようで、独楽のようにクルクルと小気味よく向きを変えられるのが楽しい。

後方視界が制約され、硬派な装備による快適性の低下はあるものの、ライトウェイトスポーツをとことんまで磨き上げたソリッドな運転感覚が味わえるのが、このモデル最大の魅力と言える。これならばワインディングロードはもちろん、街のコーナーをひとつとってもチュリニ峠のようなコースに思えてくるはずだ。そんなふうにいつものルートをスペシャルステージの雰囲気に変えてしまうのは「A110 R チュリニ」がもたらす特別な体験。それはまさに、オーナーだけの特権といえるだろう。

■関連情報
https://www.alpinecars.jp/model/a110r-turini/

文/桐畑恒治 撮影/望月浩彦

Share

Recommended

Ranking

AQ Lounge

『AQ』は、ラグジュアリーなクルマのある暮らしを愉しむ、知的でアクティブな富裕層のためのWEBメディア。
 
「AQ」会員に登録すると、プレゼント応募情報の一覧、プレミアムな会員限定イベント、ブランドのエクスクルーシブアイテムの紹介など、特別なコンテンツ情報をメールマガジンでお届け致します。更に『AQ』のタブロイドマガジンのご案内もあり、送付手数料のみをご負担いただくことでお手元で『AQ』をお楽しみいただけます。
登録は無料です。