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2025.04.21

マセラティが多様な顧客ニーズに応えるカスタマイズの拠点「オフィチーネ・フォーリセリエ・マセラティ」を新設

マセラティは、モデナのヴィアーレ・チロ・メノッティに位置する歴史あるマセラティ工場に、同社の車を最適にカスタマイズするための拠点を新設したことを発表した。この新しい「オフィチーネ・フォーリセリエ・マセラティ」では、顧客の要望に限界を設けず、理想の1台を実現するための革新的な塗装プロセスを採用している。

マセラティの特徴的なエンブレムが誕生してから100年。このエンブレムは、ボローニャのマッジョーレ広場にあるローマの海神であるネプチューン像から着想を得て、マセラティ兄弟のひとりである芸術家のマリオ・マセラティによってデザインされた。その後、「ティーポ26」のグリルに用いられ、翌年、公道レース「タルガ・フローリオ」でデビューを果たした。このように、マセラティの栄光ある歴史は、トラックから始まり、公道へと広がっていった。

そして2025年は、このトライデントの年となる。これは単なるロゴではなく、伝統と革新、願望とラグジュアリーの象徴。マセラティは、常に顧客を中心に考え、それぞれの理想を実現することに注力している。特注デザインと技術革新への大胆な投資を行い、カスタマイズプログラム・フォーリセリエによって理想の車が形づくられる。

マセラティのサント・フィチーリCEOは、次にように語っている。

「マセラティはイタリアン・ラグジュアリーを象徴する存在です。この理念を究極の形で具現化するためには、フォーリセリエを通じてお客様の要望を最優先に考えることが重要です。細部にまでこだわり、マセラティを選んでくださる方々のニーズに応えることこそ、私たちの真髄です。新しい『オフィチーネ・フォーリセリエ・マセラティ』を通じて、職人技と革新の伝統を継承しつつ、よりパーソナライズされた体験を提供することで、ブランドの新たな章を切り拓きます。この新しいワークショップの拠点は、歴史あるモデナの工場に設けられています。イタリアのモーター・バレーで最も古い歴史を持つマセラティの中心地であり、独自のパフォーマンスとデザインのビジョンを世界に発信し続けています。『オフィチーネ・フォーリセリエ・マセラティ』は、モデナと働く人々への重要な投資を意味し、ブランドの地域社会に対するコミットメントを示すとともに、新たな成長の機会を創出します」

カスタマイズプログラム「マセラティ・フォーリセリエ」

マセラティのオーダーメイドクラフトマンシップの象徴とも言えるプログラム。顧客の声に耳を傾けるところから始まり、車のボディカラー、インテリア素材、細部の仕上げに至るまで、あらゆる要素をカスタマイズする機会を提供する。

豊富なエクステリアカラー、リバリー、ブレーキキャリパー、ホイール、そしてインテリアの組み合わせが可能となり、フォーリセリエの顧客は、専属のデザイナーとともに、まさに自分だけの車を創り上げることができる。

そのマセラティのカスタマイズには、2つの方法がある。ひとつ目はカタログから選ぶ方法で、数千もの組み合わせの中からかんたんにカスタマイズできるように、「フォーリセリエ・コルセ」と「フォーリセリエ・フトゥーラ」という2つのコレクションを用意。2つ目は、顧客の特別なリクエストに基づいて唯一無二のワンオフモデルを製作する完全テーラーメイドの「ビスポーク」となる。

カスタマイズコレクションは、時代を超えて愛されるデザインを好む人々、マセラティの歴史を大切にする人々のために作られている。コルセ・コレクションは、マセラティの輝かしいレースの伝統にインスパイアされており、フトゥーラ・コレクションは変革を楽しむエネルギッシュな未来志向の人々に向けてデザインされている。

■コルセ・コレクション

タイムレスなスタイルを愛し、気品あるドライブを楽しむためのコルセ・コレクションは、伝統的なレースの歴史からインスピレーションを受けている。色彩が素材として重要な役割を果たし、歴史的な色合いを現代風に再解釈した点が特徴。リバリーは、アイコニックなレーシングカーのデザインを取り入れ、現代的なタッチを加えてペイントだけで表現、ステッカーは一切使用していない。

さらに、スポーティーでありながら洗練された「ドリームライン」と呼ばれるカラーアクセントが車体のフォルムを際立たせる。エクステリアには、リバリーに調和する新色の専用ブレーキキャリパーを用意し、アノダイズド加工によるカラーリング、さらに高級感あふれるポリッシュ仕上げを施している。インテリアには、タンニンレザーにインスパイアされた新しいレザーカラーや、伝統的な梳毛メランジウールを沸騰させるモダンな張地を採用している。

■フトゥーラ・コレクション

未来志向で、テクノロジーや新しい素材を好み、変化を楽しむ人々に向けたコレクション。このコレクションでは、最新技術を活用した素材と色彩の革新を重視し、インテリアデザイン、プロダクトデザイン、スポーツウェア分野から着想を得た新素材を組み合わせるスタイルラボとして従来の枠にとらわれない試みを続けている。美しさだけでなく、素材の性能や環境への配慮も大切にしている。

またボディカラーには、より大胆で工業的な色調を取り入れ、独特な質感やマット仕上げを施している。さらに、ツートーンのボディデザインは、予想外の極端な色調で、新鮮なビジュアルインパクトを実現している。

■ビスポーク

究極のテーラーメイドに到達するのがビスポークのワンオフカーであり、その体験は唯一無二で創造性に限界はありません。顧客の希望を完全に新しい形で具現化することが可能で、マセラティのクリエイティブ部門とオーナーが協力して特別モデルを創りあげる。

このビスポークは、カスタマイズプログラム・フォーリセリエの究極の形であり、夢を現実のものとし、卓越した個性を表現する機会を提供する。

オフィチーネ・フォーリセリエ・マセラティと新設の塗装エリア

カスタマイズプログラム・フォーリセリエは、進化と拡大を続け、より特別な体験の提供を目指している。そして80年以上の歴史を誇るモデナのマセラティ本社に、専用の塗装スペースを設置した。ここにオフィチーネ・フォーリセリエが始動し、技術と職人技が融合することで、創造性とカスタマイズの可能性が無限に広がり、現在提供されているすべてのモデルに塗装を施すことが可能になった。

オフィチーネ・フォーリセリエでは、車の購入におけるオーダーメイド体験を、初期のコンフィギュレーションからモデナでの特別納車に至るまで、一貫してスムーズに提供する。そのすべては、ショールームから始まる。顧客専用に改装されたフォーリセリエ・ラウンジには、カタログやオーダーメイド素材が揃っており、専用のコンフィギュレーターが用意されている。ここで、フォーリセリエチームとマセラティのデザイナーが対話を重ねながら、初期選択を行なっていく。

次に、既存の塗装エリアに移動し、手作業による塗装の準備と品質管理を行なう。そして、新設の革新的な塗装エリアへ移り、最先端技術を用いたプロセスが実施される。自動塗装の後は、3つのプロセスに分かれ、洗浄、ロボットによる塗装と乾燥、80°Cでの焼成を含む二重焼成が行われる。最後に、職人により細部にわたるカスタマイズが施され仕上げられる。

この新しいオフィチーネは、「グレカーレ」、「MC20」、「GT2ストラダーレ」、「グラントゥーリズモ」、「グランカブリオ」など、さまざまなモデルを毎日塗装できる20以上のワークステーションを設けている。最新技術を導入した4,000平方メートルの専用塗装エリアでは、常に進化する色彩と技術、そしてマセラティのレーシングDNAと伝統に基づいた豊富なリバリーを提供している。

フル稼働時には、最大110名の高度な専門知識を持つスタッフが対応可能で、そのうち40名はすでにトレーニングを受け、すべてのマセラティのワンオフカーに対して最高の品質を保証するスキルを備えている。この塗装ラインは、最先端の技術と洗練された職人技を完璧に統合したものとなる。新たに生まれ変わった塗装工場では、1日で24台の車を塗装でき、1シフトで最大8台に対応可能。これにより、毎日最大24種類のカラー仕上げを実現できる。

MC20 チェロ “Less is More…?”

オフィチーネのオープニングを記念して、マセラティは「MC20 チェロ “Less is More…?”」を発表。これは、カスタマイズプログラム・フォーリセリエの最高傑作として製作された新たなワンオフモデルで、顧客のあらゆる要望を形にする力を体現している。この特別な「MC20 チェロ」は、バウハウスのデザイン運動からインスピレーションを得たデザインを特徴とし、専用のリバリーやボディカラーなど、精緻なディテールと複雑な仕上げが施されている。そのエクステリアは、フロントからリアまで車全体に広がる幾何学模様を特徴としている。バウハウスのデザイン運動がシンプルで抽象的な形状を讃え、洗練されたミニマルな美学を追求したように、“ブルー・コルセ・マット”のボディには、点や線、三角形や長方形がボンネットにスタイリッシュなトライデントを描く独自のリバリーが施されている。

カラーリングは、バウハウスのクラシックなトーンを基本に、マセラティ独自のセンスで再解釈したもので、音楽のようにリズミカル。幾何学模様は、最初のマセラティのレーシングカーに使用された“ロッソ・カパンネッレ・グロス”から、モデナの紋章を想起させる“ジャッロ・アヴィア・ペルヴィア・グロス”、そして「MC20」発売カラーである“ビアンコ・アウダーチェ”(今回は手作業による光沢仕上げ)まで多岐にわたる。

また、“アズーロ・ヒンメルブラウ”と“ネロ”のディテールが加えており、細かなところでオレンジの“アランチョ・デビル”も使用している。これはマセラティ「250F」に乗り、フォーミュラ1グランプリ初の女性出場者となったマリア・テレーザ・デ・フィリッピス選手の栄誉を称えたカラー。また、「ギブリ SS クーペ」のカスタマイズで使用された“ヴィオラ・サルキ”も取り入れている。

「MC20 チェロ “Less is More…?”」のエクステリアの仕上げとして、20インチのコルサ・フォルジアーティ・オパックホイールを採用し、“ブルー・クラシック”のブレーキキャリパーを装備。各リムにはオリジナルのカラーリングを施している。前輪では、赤のプロファイルと黄色のハブキャップ、または黄色のプロファイルに青のハブキャップを組み合わせ、後輪ではそれが白と赤、または青と白の組み合わせになる。

関連情報:https://www.maserati.com/

構成/土屋嘉久

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